亡くなってしまった大切な人との最後のお別れの時間は、心穏やかに過ごしたいものです。しかし、葬儀場全体が悲しみに包まれる中、非常識なふるまいをする人がいました。今回は私の友人A子が聞かせてくれた、「一生許さない……!」と誓った義母の非常識なふるまいをご紹介します。

実父が交通事故で帰らぬ人に

A子は4歳と2歳の兄妹の子育て真っ最中。家事や育児に忙しい毎日を送っていました。そんなとき、突然実父が帰らぬ人に……。交通事故でした。

葬儀中は義母や夫に子守りを任せることに

A子と両親は昔からとても仲が良く、A子は両親にとってたった一人の娘。突然伴侶を失い心身ともに疲弊しているA子の実母にはサポートが必要でした。

葬儀中はとてもじゃないけれど、幼い子ども2人の面倒をみながら実母のサポートをするのは不可能です。そのため、遠路はるばる葬儀に参列してくれた義母や夫に葬儀中の子守りを任せることにしました。

非常識なふるまいの義母

しかし、これが間違いでした。義母は葬儀場にいるにもかかわらず、久しぶりに会った孫2人と一緒に大声で話したり、笑ったりしてワイワイガヤガヤ過ごしていたのです。葬儀場で走り出す孫を笑いながら見守るか、一緒になって笑顔で「待て~」と言いながら追いかけている義母にA子は怒り心頭。

叔父や叔母などA子の親戚からも「ありえない。あの人は一体どういう神経してるんだ……」と言われる始末でした。

怒り心頭のA子

せめて子どもを落ち着かせる言葉をかけてくれたらと思っていたA子でしたが、子どもも義母も全く落ち着く様子がなかったため、仕方なくA子自ら注意しに行くことに。亡くなった実父のことを馬鹿にされているような、ないがしろにされているような気分にもなりました。

夫には「ちゃんと子ども見ててよ! お義母さんもなんとかして!」と文句も言いました。A子はもう怒りを通り越して、恥ずかしいやら情けないやら……。

義母とは距離を置くことに

もともと義母とは折り合いが悪かったA子。A子にとって大切な実父の葬儀での、義母の非常識なふるまいに一気に嫌悪感が増したのでした。

葬儀後にも謝罪の言葉はなく、それからというもの、義母とは会話はおろか義実家を訪問することもなくなりました。夫や孫だけごくたまに義実家を訪れているようです。

いくら子どもと一緒だからとはいえ、厳かな葬儀場で大声で話したり笑ったりできる義母の神経を疑いますね。子どもを悲しませないようにという配慮からかもしれませんが、故人を偲ぶ場であると教えるのも大人の役目ではないでしょうか。配慮に欠けたふるまいなのに、それを傍で見ていて注意をしない夫もどうかと思いました。A子が義母と距離を置くと決めたのも無理はありませんね。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。