今回のお話は、筆者の友人であるママ友が経験した、子どもの反抗期エピソードです。
反抗期なんて、うちの子には無縁だと思っていた友人ですが、高校に入学してしばらくしたら、
思わぬ反抗期トラブルに見舞われたそうで……?

息子と進路のことで揉めたこともなかったのに

私は、高校生の息子を育てる主婦です。今まで親子げんかもなかったため、うちの子は素直な良い子だと思っていました。
たとえば、中学から高校に上がる際、「就職に有利だと思うから、普通高校よりも工業高校とかにした方がいいよ」とアドバイスをしたことがありました。
その時、息子は「そうだね! 母さんの言う通りにするよ」と、母親である私の言うことをすんなりを聞いてくれたのです。

高校生活からしばらく経った頃に異変が

そうして高校受験を難なくこなして、息子は工業高校に進学しました。進路のことで心配していたので、ようやく肩の荷が下りた矢先のことでした。
どうやら、息子に反抗期が来たようなのです。
高校生活が始まって何ヶ月か経った頃、息子が「もうお弁当いらない!」と突っぱねるように私に言ってきたのです。その言葉を聞いた時、思わず「えっ!?」と驚いてしまいました。

せっかくの手作り弁当だったのに

私は、息子のために、毎日手作りのお弁当を作っていました。
栄養のバランスを考えて、ほうれん草のおひたしや、かぼちゃの煮付け、アスパラベーコンなど、野菜中心のお弁当を作っていました。キャラ弁のような華やかさには欠けるお弁当だったかもしれませんが、私なりに身体に優しいお弁当を心掛けたつもりでした。
ですが、息子に拒絶されてしまいました。

拒絶された理由は

息子に拒絶され、すっかりお弁当を作る気力が失せてしまった私。
しばらくはお金を渡して「これで好きなお弁当買いなさい」と様子を見ることにしました。
すると、息子はコンビニやスーパーで、自由にお昼ご飯を買っていたようです。
ですが、しばらくすると、
「母さん、ごめん。やっぱり野菜中心のお弁当がいい。最近、身体の調子がよくなくて、やっぱり野菜も大事だなって感じたよ」と謝罪の言葉が。
息子に話を聞くと、周りの友達のお弁当は、ハンバーグや焼きそばなど、いわゆる『ガッツリ男飯弁当』で羨ましかったそう。また、私が早起きして弁当を作ることにも、少なからず罪悪感を抱いていたようです。
「なんだ、気にしなくていいのに! ハンバーグとかもこれからは入れるから」
こうして、私は息子が望む男飯も勉強しながら、再びお弁当を作る毎日に戻ったのでした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2023年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:雲川はるさめ
壮絶な嫁姑問題を経験し「この経験を無駄にしたくない」と自身のネタを元にライター業をスタート。インタビューを始めると、自分意外にも大変な経験をしている人に出会い驚く。現在は、それらの体験及び取材に基づき、読者に共感とちょっとした勇気を与えたいと思っている。