今って何時代? 男子厨房に入るべからず
A子さんは同い年の男性と結婚した32歳。結婚してから初めてのお盆を迎え、義実家で過ごすこととなったのですが、義実家には驚きの光景が待っていました。
義実家は男は家事をしない主義を貫いており、「男子厨房に入るべからず」という方針でした。男性はみんな座り、女性だけが忙しく動いて男性をもてなしています。
性別関係なく動ける人が動く家庭で育ったAさんは、この光景にびっくり。普段2人で暮らしているときは家事も積極的に手伝ってくれる夫まで、義実家ではどっしりと座り何もしようとしません。
「これっておかしい……」夫に手伝い要請
初めての義実家で「郷に入っては郷に従え」という言葉も思い浮かんだA子さんでしたが、自分だけが慌ただしく働かされるのに納得できません。
そこで座っている夫に「ちょっと手伝って! これ運んでくれない?」とお手伝いを要請しました。すると、A子さんの声を聞いた姑が大慌てで夫が手伝おうとするのを止めにきます。
「A子さん! 夫くんになんてことさせるの?! 男の人は座ってるだけでいいの。こういうのは女性の仕事なんだからしっかりやってちょうだい!」
おかしいものはおかしい! A子の反論
姑の言葉に怯みそうになったA子さんでしたが、どう考えてもおかしいので言い返すことにしました。
「男子厨房に入るべからずなんて何時代の話ですか? 令和にそんなこと言ってたら笑われちゃいますよ? ここではそういう方針だとしても我が家は男女平等なので、夫くんには手伝ってもらいます!」
はっきりと言い返したA子さんの声は家中に響き渡り、夫は食事の配膳をいそいそと手伝い始めました。すると、周囲の男性陣も足りなくなったお酒の補充など少しではありますが動き始めたのです。
女性陣からも「よく言ってくれたわね。ありがとう」と声をかけてもらったA子さん。姑は不満顔でしたが言いたいことが言えてスッキリしました。
助け合って生きていきたい
義実家から帰る道中、夫はA子さんに謝ってきました。
「あれが普通だと思ってたからA子にばっかり働かせてごめんなさい。俺が気づいて率先して手伝うべきだったよ」
夫の言葉を聞いてA子さんは、義実家の古い考えを根本から変えるのは難しいかもしれないけれど、この人とならこれからも助け合って生きていけそうだと思ったそうですよ。
姑にも悪気はないのでしょうが、義実家の考えが受け入れられないときにどうするか? は難しい問題です。自分の意見があるのならしっかり伝えてみてもいいのかもしれませんね。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。