母子ともに命がけなのが妊娠出産です。
身ごもった身としては理解を示して欲しいところですが、中にはあまり理解のない夫もいるかもしれません。これは夫の無理難題で妊娠中に危険な目にあった、筆者の友人の体験談です。

切迫早産になった私

私の妊娠中の話です。

第1子妊娠後期、ひんぱんにお腹が張るようになりました。産婦人科を受診すると切迫早産。

当時の私は妊娠32週で、まだお産をするのには早すぎる時期でした。

入院するほどではなかったので、子宮の収縮を抑える薬を飲みながら自宅で安静にするように医師から指導され、その日は家に帰されました。

ことの重大さがわからない夫

薬を飲んで横になっているとお腹は張らないのですが、起きて動いているとだんだんお腹が張って固くなってしまいます。

初めての妊娠、そして切迫早産。

不安でしかたありませんでしたが、赤ちゃんの命をまもり無事に出産するために安静に努めていました。

でも夫は切迫早産のことの重大さが、よくわかっていなかったみたいなのです。

無理をしたらお腹が、、、

夫は仕事から帰宅すると、部屋が片付いていないことや、食事の支度ができていないことにネチネチと文句を言うのです。

「家の中が汚れている」
「今日もご飯は出来あいのものか」

お腹の張りがあるとは言え見た目には元気そうな私が、家事を怠けているように思っていたようです。

神経が過敏になっていたこともあったのか、夫の文句が気になってしまい、安静にしていても気が休まらなくなってしまいました。

少し無理をして掃除をしていたらお腹がこれまでにないくらいに強く張ってしまい、慌てて病院を受診したのです。

安静の意味がわかっていなかった

病院で担当医の顔を見たら、切迫早産の不安と夫のこれまでの言動のストレスに、涙が止まらなくなってしまいました。

そんな私の様子を見て担当医が「ひとこと言ってあげるから夫を呼びなさい!」とひとこと。

「安静というのはトイレとご飯の時以外は横になっていなさいということ。家事などできるはずもない。奥さんと子どもの命が大切じゃないの!?」
と夫はきつくお灸をすえられました。

最初にもっときちんと説明しておけばよかったのですが、夫は安静とは「家事はしても良く、それ以外の時間は横になって休むもの」と思っていたようです。

それからは私が家事をせずに横になっていることに理解を示してくれ、夫が積極的に家事を手伝ってくれました。

私は切迫早産の危険を乗り越え、無事に正産期の39週で出産することができました。

生まれた子どもはスクスクと成長しています。 

あの時夫にビシッと注意してくれた担当医には、今でも心から感謝しています。

【体験者:30代・専業主婦、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Itnライター:K.Sakura
セラピスト・販売員・介護士の職を通じて常に人と関わる職務経験から得た情報を記事化するブロガーを志す。15年ほど専業主婦兼ブロガーとして活動するも、モラハラな夫からから逃げるために50代にして独立。母としては、発達障害のある子どもの育児に奮闘。自分の経験が同じような状況に悩む人の励みになって欲しいと思い、専門ライターに転身。アラフィフでも人生やり直しができることを実感。