目が悪くなれば眼鏡をかけ、足を怪我すれば松葉杖をつく。
身体を支えてくれる道具は、使用者のQOLを向上させ、生活だけでなく精神的な満足度を上げることにも繫がります。しかし、筆者の知人A子さんはまさかの驚愕体験をしてしまったのです。何があったのかA子さんから話を聞きました。

車いすでのお出かけも慣れてきた

A子さんは過去に交通事故に遭い、車いすユーザーとなりました。
初めは大変でしたが、リハビリを続けるとある程度何でもこなせるようになっていたのです。
一人でお出掛けや買物することにも慣れ、「人間の適応能力って凄いんだなぁ」と、自身に感心してしまうほどでした。

そんな時、好きな作家さんの展覧会がある事を知ったのです。
しかし、予定していた日に都合の合う人が見つかりません。
どうしても行きたかったA子さんは、一人でバスに乗って行くことを決意しました。

安心して乗れると思っていたのに。これはダメじゃないの!?

A子さんは、車いすも乗れるバリアフリーのバスがある事を、事前に調べていました。
介助者無しでも、運転手さんがスロープなどを敷いてくれることを知っていたのです。

ところが、いざ乗り込もうとすると、運転手さんはかなり迷惑そうな顔をしていました。
ため息をつきながらスロープを広げられましたが、なんとか乗車成功。
その後は、車いすスペースでベルト固定するのですが……。

運転手さんは「こんなん初めてなのでねぇ」とぶつぶつ文句を言いながら、ベルトを上手くつけることが出来ないようでした。
時間がかかった挙句、結局ベルト固定をすることが出来なかったのです。

そしてあろうことか、なんとベルトを適当にグルグル巻きつけられてしまい、きちんとベルト固定されないまま出発することになったのです!!