どんなお仕事でも、接客業である以上は相手に寄り添う心が必要だと思います。
筆者は以前、病院で理学療法士として働いていました。
その時に起こった、心に残っている実体験をご紹介します。
筆者は以前、病院で理学療法士として働いていました。
その時に起こった、心に残っている実体験をご紹介します。
リハビリを拒否する患者様
私が理学療法士として勤務していた時の出来事です。
ある日自宅で転倒し、大腿骨頚部骨折で入院となった、高齢女性A子さんを担当することになりました。
A子さんには認知症もあり、リハビリの際に少しでも身体を支えると、
「年寄り扱いせんでくれ! 自分でなんでも出来るんやから!」
そう怒ることが多く、リハビリ拒否をする日も多かったのです。
バッサリショートに大変身。あれ、男だと思われてる??
元々私は髪が長かったのですが、休みの日に美容院でバッサリ切ってショートにしました。
背が高いのもあり「えらいイケメンになったわ(笑)」と、看護師や同僚達から好評だったのです。
そうしてA子さんの元へ行くと、何故か妙にモジモジしていて、
「今日はあなたがリハビリ担当なのね?」
と、何故か初めましての雰囲気に。
いつもの担当ですよと伝えても、理解して頂けませんでした。
会話の雰囲気から、どうやら男性の理学療法士だと思われていたようなのです。
そこで私は、極力低い声を出して、
「今日はよろしくお願いしますね」
そう言って優しく手を取ってみると、
「あなた素敵ね……!」
と、まるで恋する乙女のようになってしまったA子さん。
それを見て、私は男性理学療法士のフリを続けることにしてみたのです。