昔からマナーだと思って守っていたことが、実は間違っていたと知って驚いた経験のある人もいるのではないでしょうか。今回は筆者本人が経験した、守っていたマナーが実は危険につながる行為であると知るきっかけになったある出来事のお話です。
駅のエスカレーターで
ある日私は電車で移動する用事があり、目的の駅で降りてから改札に上がるためのエスカレーターに乗りました。
特に急いではいなかったので、いつものように左側に寄って立ち止まります。私の右側を、急いでいる人が数人歩いて上がっていきました。
「あんた関西人? 左に寄りなさいよ!」
私がゆっくりとエスカレーターで上昇していたところ、いきなり前方で女性の大声が響いたので声のした方を見上げました。
「あらら……」
皆エスカレーターの右側を空けて乗っているのに、ひとりだけ右側に立っている若い女性がいたため、歩いて上がろうとした中年女性が怒鳴りつけていたのでした。
エスカレーターを歩いて上がる人のために、関東地方ではエスカレーターの右側を空け、関西地方では左側を空けるのがエスカレーターのマナーであると、中年女性は大声でその若い女性に言いました。