長男を「跡取り」と考える昔ながらの慣習は、いまだに根強く残っているようです。今回は、筆者が知人から聞いた、「長男重視」の祖父母に冷遇された女の子のお話を紹介します。
浴衣で地元のお祭りに行くという長女。すると義母が「これを着なさい」
うちは旦那、長男、長女と私の4人家族です。これは以前、諸事情により旦那の実家で、義両親と同居していた時のお話です。
義両親は同じ孫でも、長男を「跡取り」としてあからさまにかわいがり、長女には厳しく当たる人たちでした。ちなみに旦那も長男で、長男の嫁である私も冷遇されていました。
とある初夏の日、中学生の長女が友達と地元のお祭りに行くことになりました。「みんなで浴衣で行こうねって約束したの」と嬉しそうに話す長女。
「それじゃあ、かわいい浴衣買いに行こうね」と私と長女と話していると、話を聞いていた義母が「浴衣なら昔、旦那の姉が着ていたのがあるから、それを着ていきなさい」と言ってきたのです。
「当時は高級品だったのよ〜」と言いながら、義母が押し入れから出してきた浴衣や帯を見ると、保存状態が悪かったのか、ところどころ茶色く変色してしまっています。
(これは状態が悪すぎて着させられない……)と感じた私は、「最近は手頃な値段で可愛いのが買えるので、新しいものを購入します」と言いました。
すると義母は烈火の如く怒り出し、「旦那の金で生活しているのに『新しいものを買う』とは、何様のつもり!?」などと私を罵倒してきたのです。
それを見て「私、その浴衣で行くから、おばあちゃん怒らないで」と力なくうつむく長女。
このままでは、長女がお祭りで恥ずかしい思いをしてしまいます。そこで私は作戦を考えたのです。