子どもへの虐待は、連日ニュースで報道されるほど増加していますよね。しかし「実際に自分の身の回りでは起こらない」と思いがちではないでしょうか? これは筆者が実際に体験した、子どもの虐待に関わるエピソードです。
庭先の女の子
我が家には道路に面した庭があります。
車の通りもあまりなく、人通りも少ない場所。
かなりひっそりとした田舎で暮らしています。
ある日、私が干してあった洗濯物を取り込んで、庭に面した部屋で畳んでいると、庭先に小学生くらいの女の子が立っていました。
道路ではなく我が家の庭の中に入ってきていたので「どうしたの? 何か用?」と声をかけると、女の子はいきなり泣き出してしまったのです。
怒られた
どこの誰かもわからないので、落ち着いてから話を聞くと、「お母さんに怒られた」と言うのです。
いつまでもうちにいるわけにはいかないので「一緒に謝ってあげるから家に帰ろう」と促し、その女の子の家に向かいました。
驚いたのは同じ町内でもかなり離れた場所にあった家だったこと。
新築の立派な家で、外に段ボールが置かれていたことから、引っ越してきて間もないことがわかりました。
怒っている女性
私がインターホンを押すと、「はい?」と怒りを含んだ女性の声がしました。
事情を話すと、インターホンは乱雑に切られて、いきなり玄関から母親と思われる女性が飛び出してきました。
すると、私の横にいた女の子に向かって「あんた、何やってんの! バカじゃないの!」と一言。
私には「迷惑かけてすみません」と投げやりに謝り、女性に連れられた女の子は怯えたように家の中へ入っていきました。