イジメの被害に遭ったとき、学校側の対応によっては事態がさらに悪化することがあります。イジメのせいで不登校になった児童がいるにもかかわらず「知らない」と学校に言われたら、あなたはどうしますか? これは筆者の友人・Sから聞いたエピソードです。
イジメによる不登校
私の友人・Sの息子の小学校のクラスではイジメが蔓延り、クラスの1/3の生徒が不登校になっていました。
Sの息子もその1人。
イジメを行っているメンバーはハッキリしているのに、学校側は何も動かず、Sは何度も相談していましたが「イジメは確認できませんでした」という回答しか得られませんでした。
幸いなことに、Sは他の不登校の保護者と連絡を取り合うことができ、お互いに情報交換をしていましたが、聞こえてくるのは学校側の不誠実な対応ばかりでした。
直訴
『学校に話しても埒が明かない』『お話にならない』と見切りをつけたS達保護者は結託し、市の教育委員会へ直訴することにしました。
また不登校児の保護者の1人に、市会議員とつながりがある人がいたため、そちらへも直訴。
どこへ行っても学校側の対応に問題があるという結果になり、ついには教育委員会が学校側へ調査を命じることになりました。
今さら
保護者たちが動いたことに慌てたのは学校の校長でした。
今まで何を聞いても「知らなかった」「私は聞いていない」としらを切り通していましたが、さすがに教育委員会から調査の依頼があったとなっては、知らん顔をしているわけにはいきません。
校長は手のひらを返したようにさまざまな案を提出してきたのですが、時すでに遅し……。
問題は何も解決せず、学校側の不手際が露呈する結果となったのです。