結婚式は、女性にとって人生最大の晴れ舞台。きれいにドレスを着こなすためにダイエットに励んだという人もいるのではないでしょうか。今回は結婚式のために補正下着を購入したら、予想外の出来事に巻き込まれてしまった経験のある筆者の知人Aさんに聞いたお話です。
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結婚式を控えて

Aさんは当時、5年付き合った彼氏にプロポーズをされ、半年後に結婚式を挙げることが決まったばかりでした。

「気に入ったドレスがちょっと小さくて、ダイエットしようと思ってるの」
数年ぶりに再会した学生時代からの友人と、結婚の報告もかねてランチに出かけたAさんは、ため息をつきました。

彼とウエディングドレスの試着に行った際に一目ぼれしたドレスがあったのですが、ワンサイズ下のものしか在庫がなく、背中のファスナーが締まらなかったのです。

「ダイエットするの? それならいい方法があるよ」
友人は目を輝かせ、バッグの中からカタログを取り出しました。

「え、補正下着?」
「そう! 私も今着けてるんだけど、すっごくスタイル良くなるの」
「へえ~…… 」
確かに友人は、学生時代はどちらかといえばぽっちゃり体型だったのに、久しぶりに会った今はスッキリとスリムになっています。
「ねえ、試してみない?」
「う、うん…… 」

Aさんは友人に勧められ、後日、補正下着のサロンに行くことになったのでした。

強引に勧められ……

「まあ、ご結婚ですか! おめでとうございます! さあ、向こうで採寸のお手伝いをさせていただきますね 」
友人と一緒に補正下着のサロンに行ったAさんは、あれよあれよという間に試着室に誘われ、下着の採寸をされました。
「Aさんにはこのサイズがいいわよ!」
チーフと呼ばれている女性がAさんにぴったりのサイズのガードルやブラ、ボディスーツを選んでくれます。

「ね、どう? 全然違うでしょ!」
「すっごくスリムに見えるわよ!」
補正下着の一式を身に着けたAさんを見て、友人とチーフは口々に褒めそやします。
「でも、これってすごく高いんじゃ…… 」
値段を聞いてAさんはビックリ。補正下着3セットで、なんと当時のAさんの月給2ヶ月分だったからです。
「ちょっと無理かも…… 」
「でも、一生に一度の結婚式なんでしょ? このくらい頑張ってみてもいいんじゃない?」
「そうですよ、この補正下着は嫁入り道具みたいなものですから…… 」
「ローンも組めるから、月々の額は大したことないわよ」
いつの間にか数人のスタッフに囲まれ、強引に補正下着を勧められたAさん。

契約をしないと帰してもらえなさそうな雰囲気に耐え切れず、友人に助けを求めたかったのですが、当の友人が一番熱烈に下着のローンを勧めてくるのです。

「分かりました…… 」
確かにその下着自体はしっかりしたものだし、身に着けているとスリムに見えるのは確かだ……と自分に言い聞かせ、Aさんは補正下着のローンを組むことになりました。