職場で昔から続く習慣をやめるには勇気がいりますよね。しかも、先輩が続けたいと思っているなら、なかなか言い出しにくいかもしれません。今回は私の友人A子から聞いた、職場で行われている罰ゲームのような誕生日祝いの話を紹介します。

課員の誕生日はケーキでお祝いするのが習慣

正社員として働く友人A子の課は派遣社員の入れ替わりが激しく、正社員も年齢層がバラバラでした。そのため、コミュニケーションは一応とれているものの、とりわけ仲がいい、雰囲気がいい職場とは言えませんでした。

しかし、昔から課員の誕生日当日は、定時後に課でお祝いをするという習慣があり……。親睦を深めるための方法の一つでもあり、職場の先輩の誕生日を祝うのは社会人としてのマナーだと考えられていました。

課員の誕生日が近くなると、チームリーダーである先輩女性から「皆で誕生日ケーキでお祝いしましょう!」と全員にメールが届きます。

先輩女性は続けたい……

本当に仲がよかったら祝うのもアリですが、会社の規模が大きくなり派遣社員や臨時雇用者を合わせると様々な性格の人が20人ほどいる中で、全員の誕生日を和気あいあいとした雰囲気で祝うのには無理があり……。しかも、女性の新入社員と2年目の男性社員が自分の昼休みを使って、職場の近所のケーキ屋さんに誕生日ケーキを買いに行かなければならないのです。ケーキ代は、先輩女性が半強制的に課員全員から徴収し、集めていました。

そして、祝うときは会議室やリフレッシュルームで行うのではなく、誕生日の課員の席周辺に集まって祝うため、ほかの課からも丸見え。皆でバースデーソングを歌うでもなく、各自が「おめでとうございます!」と声をかけるだけです。毎回、かなり微妙な空気が流れていたのは明らかでした。

しかし、先輩女性だけはいつもなぜか満足気。自分は課をうまくまとめていると思っていたのでしょうか? A子を含め誰もがやめたいと思っている習慣だったのですが、課長によるとお局様だけが続けたいと言っているらしかったのです。