日本人は礼儀正しいと言われますが、そのためか謎のビジネスマナーが登場することがありますよね。友人から聞いた謎マナーは、近年急増したWeb会議に関するものでした。私は聞いたときに思わず「面倒くさっ!」と言ってしまいました。
謎のビジネスマナーが誕生!?
同族経営の会社で働く友人A子の話。彼女の会社では、時代の流れによりWeb会議を取り入れることになりました。
Web会議の長所は、業務の効率化ができること。それなのに、社長が非効率なマナーを提案してきたのです。
日本では、「左を上位、右を下位」とする「左上右下(さじょううげ)」というしきたりがあり、会議ではこの席順で座るのがマナーとされています。
社長はWeb会議でもこのマナーを守るべきだと言い出したのです。
面倒くさすぎるWeb会議マナー
当時A子の会社ではWeb会議アプリを採用していました。
アプリでは参加者が並べて表示される「ギャラリービュー」があり、配置は入室順で決まりました。上から左詰めで順番に配置されるため、下位の参加者が上司よりも上に表示されるケースが起こるのです。
表示位置は変更可能だったため、ホストは役職順にいちいち変更。参加者はホストのビデオの順番に従うこととされました。
入退出時も面倒なマナーが求められました。
入るときは、ホストが出席者を下位から順に入室させて上位をお迎え。全員そろったところで、最後に社長が「待たせたね」と悠々と登場するのです。
退出も上座から行います。お辞儀をしながらお見送りをして、ようやく会議は終了。最初から最後まで気を遣う会議となったのです。