大人の行動を子どもは意外と見ています。自分たちが教わっていることができない大人を見たときに、子どもはどんなふうに思うのでしょうか? これは筆者の友人・M恵の息子が幼稚園児の時に起きたエピソードです。

横入りしてきた高齢男性

M恵は幼稚園に通う息子と一緒に、近所にあるスーパーへ買い物に行きました。買い物を終えてレジの列に並んでいると、いきなり横から高齢の男性がやってきて、M恵たちの前に割り込んできました。

夕方の混んでいる時間ということもあって、M恵たちの後ろにもかなりの人数が並んでいましたが、男性は気にも留めない様子でまるで当たり前のように割り込んだのです。

レジの女性に文句をつけて……

男性の順番になると、何やらレジを担当している女性店員に文句をつけ始めました。男性はマイバッグではなく段ボールに買った物を入れろと言っていて、女性店員は「マイバッグや持参いただいたカゴ以外には入れることができないんです」と説明しているにもかかわらず、サービスが悪いだの、態度がなっていないだのと理不尽な理由で怒鳴り始めました。

周囲の人たちは半分呆れ顔。高齢男性はだんだんとヒートアップしているようで、真っ赤な顔をして怒っていました。しかし男性の前にはカゴ詰めのルールが書かれた注意書きが貼ってあります。女性店員は困り果てたように何度も同じ説明を繰り返していました。

息子よ……よく言った!

すると、一連の騒動を間近で見ていた息子が急にM恵に話しかけてきました。