配偶者からモラハラを受けていても、被害者本人は気付けないことがあります。筆者の知人Aさんもまさにこのタイプでした。モラハラ発言を繰り返す夫に洗脳され、自分自身を責めていたAさん。しかし、友人からの言葉で彼女は目を覚ましたのです。何が起きたのかAさんから聞きました。
外面のいい夫の本性
Aさんの夫は優良企業に勤めるエリートサラリーマン。普段は穏やかで外面のいい夫ですが、妻であるAさんに対しては別人のような態度で接してきます。
「誰のおかげで生活できてると思ってるの?」
夫は家庭内で自分の思い通りにいかないと、Aさんにモラハラ発言を連発。さらに、ドンッ!と壁を殴って、大きな穴を開けたことも……。
ある日、夫に「こんなカロリーが高いものを食べさせて、俺を病気にでもする気?」と食事をひっくり返されたAさん。あまりのショックに家を飛び出して、友人のBさんの家に走っていきました。
夫が怒るのは私のせい
突然やってきたAさんに驚くBさんでしたが、Aさんのただならぬ様子を見て、家に入れて話を聞くことに。
「専業主婦なのに夫の栄養管理ができない私はクズ」
「夫が怒るのは私のせい」
Aさんはすべてが自分の責任だと感じ、夫からモラハラを受けていることに気が付いていませんでした。
「いつもそんなこと言われてるの? おかしいのは旦那さんの方だよ! Aちゃんがいるから、旦那さんは安心してお仕事ができるわけでしょ?」
とBさんはAさんに伝え、「一度、離れてみたらどう? 旦那さん困るんじゃない?」とアドバイスをしました。
Aさんは「私は今までモラハラを受けていたんだ」とやっと自覚し、夫には何も告げず実家に戻ることにしました。