会社員と自営業のように、さまざまな生活があることを理解できない人は、その価値観で人を傷つけてしまうことがあります。筆者の友人W子から聞いたトンデモ姑とのバトルをご紹介しましょう。
会社員が一番偉い? 歪んだ価値観
私の姑は専業主婦。大手企業に勤める舅の収入で、悠々自適な生活を送っています。対して私の両親は、下町で店舗を経営する自営業。決して裕福ではないものの、何とか生活できるだけの収入を得ている状態でした。
結婚の挨拶をしたときから、姑は何となく私の両親を下に見ているところがあって、収入を比較することがよくありました。姑の口ぐせは「会社員が一番!」ということ。自営業で細々と生活している私の両親をバカにするような言動が多々見られたのです。
ある日突然テレビ局が……
姑が私の両親をバカにした状態はずっと続いていました。
「朝から晩まで働いているのにお金がないなんて変よね」
「あの年で貯金が十分にできないなんて情けない」
陰で言うだけではなく、たまに顔を合わせる両親に直接言うこともあったので、私はいつもイラっとしていました。
しかしある日、突然テレビ局の番組で私の実家が紹介されることになりました。どうやら偶然お店を訪れた番組スタッフの口コミがSNSで拡散されて話題にのぼったとのこと。初めての経験で緊張しまくっていた両親でしたが、その日を境にお店は嘘のように繁盛していったのです。
急に手のひらを返した姑
実家のお店は取材後から大繁盛! 人手が足りず、休みの日に私や夫が手伝いに行かなければいけないほどでした。当然、売り上げはうなぎのぼり……古くなっていた店内を改装したり、納品用の車を買い替えたりと、順調に資金が回り始めました。
名声に弱い姑は、急に態度を変え、私の実家に行きたがるようになりました。頻繁に訪れる取材関係者や有名人に会いたかったようです。「私もお手伝いに行くわ」と大して忙しくない日にも行こうとしていました。