近所づきあいは都心よりも地方の方が濃厚なことが多くありませんか? これは都心で育った私が、地方に引っ越したときにビックリした『その土地ならでは』のお話です。
引っ越しの挨拶
私は結婚を機に、夫の実家のある地方へ引っ越しました。夫の実家の近くにある一軒家を借りたため、隣近所への挨拶をしなければいけないと考えていましたが……。
私は今まで引っ越しを何回か経験しています。マンションが多かったものの、何か手土産を持って挨拶に行ったということはありました。マンションは両隣と上下の家で済んでいましたが、一軒家の場合は両隣と向かい側で面している2~3軒の家に行けば良いのだろうと勝手に考えていたのです。
引っ越し当日に姑が……
引っ越し当日、姑が手伝いに来てくれました。思ったより早く済んだとみんなでお茶を飲んでいたときです。姑が「ご挨拶の準備はしてる?」と聞いてきました。
我が家があるところは、T字路の手前。両隣と向かい側に3軒、計5軒に行こうと思うと話すと、すごい剣幕で「班全員に挨拶しなきゃダメよ!」と言われたのです。
班? 班って何?
『班』という単語に慣れない私は、姑の剣幕に押されて「はい」と返事をすることしかできませんでした。すると姑たちが帰った後、インターホンが鳴り、自治会の会長だという男性がやってきたのです。
引っ越してくることを知っていたという自治会長さんが言うには、私たちの住む地域には1班あたり20軒程度の家庭が集まる班という組織があり、月に一度の町内清掃には班全員が顔を合わせるとのこと。回覧板などもその班単位で行われるので、班員となる人は班全員にあいさつ回りをして欲しいというのです。