出張帰りに電車に乗り込んだら、車両全体に塾帰りの子どもたちが。多少うるさい程度なら我慢もできますが、まさかの行動をとり始めた子どもたち……。そこで筆者が取った行動とは?
さあ帰ろう、やっと乗れた電車……
その日は、遠い地方での出張帰りでした。
くたくたに疲れて、「やっと帰れる」と思っていた矢先のことです。
乗り込んだ電車は、近くの有名学習塾の鞄を持った子どもたちで溢れていました。見たところ、小学校高学年ごろの子たちです。
おそらく塾が終わって、緊張感から解き放たれていたのでしょう、子どもたちはみんな、おしゃべりに夢中でした。
「これは、にぎやかになりそう……」と思っていたものの、あまりにも疲れていた私には、別の車両に移る元気も残っていませんでした。
車両はまるで動物園……?
次第に子どもたちの話し声は叫び声に変わっていき、スナック菓子の香ばしい匂いも漂いはじめます。さらには、車両を端から端まで走る子まで出てきました。
さながら、車両は、動物園状態。
それでも、まだ「子どもだから、仕方ない」と思って、私は我慢していました。
かつて、私もその学習塾の鞄を持って遅い時間の電車に乗っていた子どもだったからです。
遊ぶ時間もなく、ちょっとした時間が癒しであることも、痛いほどわかっていたのです。