義父の余命宣告
数年前、Aさんの義父は会社で倒れて救急搬送されました。
命は取り留めましたが、精密検査で重い病気が見つかります。
手術をしても回復の見込みがなく、余命宣告をされました。
そこで義母と夫たちは、義父との残された時間を家族と自宅で過ごすことにしました。
夫の介護を嫁に押しつける義母
当時、義母は会社員としてバリバリ働いていました。
管理職だったので休みが取れず、近所に住んでいるAさんに義父の介護を頼んできたのです。
このころAさんは、結婚を機に職場を退職したばかりでした。
新しい仕事を探す予定もなかったので、快く引き受けてしまいました。
Aさんは、介護は義母が中心におこない自分はヘルプぐらいかな? と思っていました。
しかしなんと、義母はAさんに義父の介護をすべて任せっきりにしたのです。
病院やヘルパーさんとのやりとりはもちろん、食事の介助や排泄の処理までひとりでやることに……。
Aさんは、ここまでやるとは思っていなかったそうで、数ヶ月でノイローゼになってしまいました。
義母が実際に介護をしたのは、義父が亡くなる最後の2週間ほどだったそうです。
嫁「夫の墓には入りません」→義母は反論できず
義父の死後、Aさんは義母から「私のあともお墓を守ってね」と当たり前のように言われます。
Aさんは義母の言葉にカチンときて「前々から言おうと思っていたのですが……」と前置きし「私は、夫の墓に入りません!」と宣言。
そして「自分は樹木葬や海洋散骨を希望している」と、伝えたのです。
しかもAさん「お墓の修繕や維持費もかなりかかるので、お義母さんがお元気なうちに、ぜひ墓じまいをしてくださいね」とにっこりと笑いかけたそう。
さすがの義母も、Aさんの圧力に押されたのか「そうですか……」と言ったまま黙りました。
今回は筆者の知人Aさんが、義母から義父の介護を押しつけられ、その後見事に反撃したエピソードをご紹介しました。
このあと義母はお墓をどうするのでしょうか?
介護の次は、お墓をめぐるトラブルに発展しそうですね。
ftnコラムニスト:広田あや子