年少時代は和気あいあいだが…
Sちゃんの娘が通う幼稚園の園児はほぼ100%お受験をするそうです。入園前から幼児教室に通い、入園後はお受験用の塾に通ったり、いくつも習い事に通ったりする子どもがとても多いのだとか。もちろんSちゃんも例外ではなく、娘のお受験のフォローを一生懸命していました。
幼稚園のママ友は「一緒にお受験を戦う同士」のような関係です。情報交換も活発で、入園後は皆しきりにコミュニケーションをとるとのこと。Sちゃんも親子ぐるみで付き合える親しいママ友(Aさん、Tさん)ができました。
徐々にに広がる格差
しかし、学年が上がるにつれて、ママ友関係の雰囲気は変化していきます。最初は同志だったはずなのに、徐々に子どもの成績格差が広がっていくのです。同じお受験塾に通う親子は多く、我が子の情報を隠そうとしても限界があります。優秀な子は目立つし、成績が悪い子どもの親は同情されることもあるのです。
年中に上がって間もなく、Sちゃんのママ友関係にも変化が生まれます。AさんとTさんは同じお受験塾に通っているのですが、差が開いてきてしまったのです。Aさんの娘は塾から高偏差値の小学校を勧められ、明らかに手厚い対応をされています。一方、Tさんの娘はなかなか伸びず、ついていくのにとても苦労している様子でした。
お受験が順調なママ友が嫉妬され…
Tさんは徐々に笑顔を失っていきました。3人でランチしていても「うちは公立に行くかも」「Aさんのところは優秀でいいよね」と、卑屈な発言が増えます。SちゃんとAさんはフォローするのですが、Tさんは面白くないようです。Tさんは2人の誘いを断るようになりました。LINEをしても冷たいメッセージが返ってくるだけ。
ママ友関係は流動的なので、仲良くなれたTさんが離れるのは仕方がないことだと受け止めたSちゃんとAさん。ある日、別のママ友から「Tさんが2人の悪口を言っている」という話を聞きます。なんと、2人がTさんを無視していると言っているようなのです。その他、身に覚えのないことをTさんは言いふらしていました。
嫉妬心は恐ろしい
Tさんの行動に激怒したAさんは、面と向かって苦情を言い、2人は大喧嘩。取っ組み合いにこそなりませんでしたが、大声で罵り合ったそうです。Sちゃんは穏便に済ませたかったので、2人の間には入りませんでした。
結局、Aさんは「あんな人と一緒の空間にいるのが耐えられない!」と娘が年長になるタイミングで転園することに。お受験塾も変更したのだとか。幼稚園では「TさんがAさんを追い出した」という噂になり、卒園までTさんは肩身の狭い思いをしたそうです。自滅状態のTさんの話を聞き、嫉妬心って本当に恐ろしいと思いました。
ftnコラムニスト:ききた