仲良しママ友2人組が一緒にPTAの会計をすることに
私の子どもが通う学校は、PTAの本部を1年経験すると、その後全てのPTA活動が免除されるルールがあります。そのため、大変でも本部に立候補する人は少なくありません。
私のママ友KさんとUさんもそうでした。2人はとっても仲良しで、どちらも3姉妹の母親です。「第一子でPTAの本部を引き受けて、くじ引きの恐怖から解放されよう」と、2人は一緒に立候補することにしました。
2人は希望通り本部の会計になることに。私は本部の書記で一緒に活動することが多かったのですが、PTA開始当初のKさんとUさんは、とても和気あいあいとしていていました。
元銀行員のママ友が仕事にこだわりを見せ始め…
実はKさんは元銀行員。PTAには会計のマニュアルがあるのですが、あまりの大雑把さに我慢ならず、細かく仕事をしていたそうです。最初こそ「頼りになる」と思っていたUさん。
しかし、2人の雰囲気はどんどん悪くなっていきます。その内Uさんは「マニュアル通りで問題ないのに、Kさんが仕事を複雑にして増やしていく」と愚痴を言うように。そして、ついにKさんの妥協ない仕事の姿勢についていけなくなりました。
必要ない仕事まで増えて大喧嘩が勃発
Uさんも最初はKさんに協力していたようです。しかし、Kさんの指示が細かくなり、Uさんは「私は部下じゃない」と不満を膨らませていきます。そしてついにUさんは爆発。いつも通り指示を出すKさんに、「マニュアルにはそこまで書いていない!勝手に仕事増やさないで!」とUさんは訴えたのです。
すると、Kさんも怒り出しました。「私は仕事をきちんとやっているだけ。今までの方法が雑過ぎるから、今年からちゃんとしたいの!」と言い返したのです。そのまま大喧嘩になり、「勝手にすれば!」というUさんと、「そんなに嫌なら私1人でやるから!」というKさんの捨て台詞で終了。この話は、後からUさんに聞きました。
目も合わせない関係に…
それ以降、2人の友情は完全に決裂。目も合わせない関係になってしまいました。宣言通りKさんは1人で会計の仕事をして、Uさんを完全に無視します。
私を始め、他の本部メンバーも仲裁に入りましたが、何か言うと「どうして私が責められなければならないの!?」とKさんが情緒不安定になります。Uさんも「気にしないで」と言うので、私たちはその後遠巻きに見守るしかありませんでした。
2人は仲が良かったからこそ、遠慮がなくここまで関係が壊れてしまったのかもしれませんね。親しき仲にも礼儀あり。PTAは適度な距離感が大事だなと学んだ出来事でした。
ftnコラムニスト:ききた