ここ数年ですっかり浸透してきた「サステナビリティ」「SDGs」というワード。リサイクル素材を採用したウェアもかなり目にするようになり、ファッション分野でも徐々に広まりつつあります。なかでも、企業としてのサステナビリティ・ビジョンを定め、積極的に取り組んでいるのが、高感度なセレクトが人気の【Ron Herman(ロンハーマン)】。今回ウィメンズ・ディレクターの根岸由香里さんに、本ビジョンに込めた想いなどをうかがいました。

【ロンハーマン】の
「Love for Tomorrow」プロジェクトとは?

画像: ロンハーマンのサステナビリティ事業として、 “Love for Tomorrow”をスローガンに、環境、コミュニティ、お客さま、チームメンバーの4分野にフォーカスした公約を発表。「2030年までにロンハーマン事業のCO2の排出量を実質ゼロにし、使用電力も可能な限り削減する」「仕⼊れや在庫を最適化し、2030年までに店舗でのセールを廃⽌する」「オリジナル商品の主要素材のサステナブル⽐率100%を⽬指す」など、具体的な数値目標を掲げている。 出典:ロンハーマン

ロンハーマンのサステナビリティ事業として、 “Love for Tomorrow”をスローガンに、環境、コミュニティ、お客さま、チームメンバーの4分野にフォーカスした公約を発表。「2030年までにロンハーマン事業のCO2の排出量を実質ゼロにし、使用電力も可能な限り削減する」「仕⼊れや在庫を最適化し、2030年までに店舗でのセールを廃⽌する」「オリジナル商品の主要素材のサステナブル⽐率100%を⽬指す」など、具体的な数値目標を掲げている。

出典:ロンハーマン

―― “Love for Tomorrow”プロジェクトを始めるに至った経緯をお聞かせください。

「約3年半前に他業種の方とのお仕事を通してSDGsについて議論する場を頂きました。そこで気候変動の深刻さやファッション業界の環境負荷を知り、私自身がショックを受けたのが最初のきっかけでした。そこから私自身もとにかく学び、会社全体のサステナビリティシフトを決定した後、最終は専門家の方にも入っていただき“Love for Tomorrow”をスローガンに公約をつくりました」(根岸さん)

――プロジェクトについて、社内・社外からの反響はありましたか?

「公約を発表する前から、商品企画や資材、在庫に対する考え方などで動きがあったこともあり、社内では自然な形で浸透してきていると感じています。社外からは公約を発表したことで、よりサステナビリティについて対話する機会が増え、そこからさまざまな企画も生まれています」(根岸さん)

画像: 店舗や事務所の電力は再生エネルギーへの転換をすすめ、再生可能エネルギー利用店舗は、2019年の0店舗から2022年は7店舗に増加。2030年には25店舗すべてとなる予定だ。 出典:ロンハーマン

店舗や事務所の電力は再生エネルギーへの転換をすすめ、再生可能エネルギー利用店舗は、2019年の0店舗から2022年は7店舗に増加。2030年には25店舗すべてとなる予定だ。

出典:ロンハーマン

洋服は売っていません……!
「ロンハーマン匝瑳店」のソーラーシェアリング

画像1: 出典:ロンハーマン
出典:ロンハーマン

2021年にオープンした「ロンハーマン匝瑳(そうさ)店」。千葉県の自然豊かな場所に広がるのはソーラーパネル……! そう、ここは洋服を売っているショップではなく、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)により自然エネルギーを生み出す施設なんです。ここでは1号機と2号機合わせて年間約175,000kWhが生み出され、現在みんな電力株式会社を通じてロンハーマン福岡店で使用されているそう。

ロンハーマン匝瑳店を設立した経緯をうかがうと、「サステナビリティについての知見を深める中で知った“市民エネルギーちば”の代表、東光弘さんとの出会いがきっかけです。2030年までにカーボンニュートラルを目指す中で、自分達で再生可能エネルギーの発電を行いたい、とスタートしました。昨年秋に1号機が完成、現在2号機も始動しました」

画像: 太陽光を使用したエネルギーの生産だけでなく、パネルの下に地下水脈を設けて有機農業をスタート。「ソーラーパネルの下でつくる不耕起栽培の作物たちも順調に育っています。まだ未定ですが、将来的にはここで作った野菜などをカフェのメニューとして出したり、良い循環をつくりたいと思っています」と根岸さん。 出典:ロンハーマン

太陽光を使用したエネルギーの生産だけでなく、パネルの下に地下水脈を設けて有機農業をスタート。「ソーラーパネルの下でつくる不耕起栽培の作物たちも順調に育っています。まだ未定ですが、将来的にはここで作った野菜などをカフェのメニューとして出したり、良い循環をつくりたいと思っています」と根岸さん。

出典:ロンハーマン

――プロジェクトを始めて良かった点、今後の課題についてお聞かせください。

「ファッションの持つワクワクやドキドキを大切にしながらも、サステナビリティシフトしていけるという前向きなパワーを感じています。環境への影響が非常に高いファッション業界ですが、私たちのコミュニティと一緒に業界をより良い方向へ、そしてお客様にとってもきっかけをつくれたらと思っています」(根岸さん)

画像2: 出典:ロンハーマン
出典:ロンハーマン

――最後に、読者の方が個人レベルでも出来る SDGs の取り組みとして、おすすめしたいことがあれば教えてください。

「“買い物をする”ということは一人一人が行う"選択"です。環境への配慮がなされているものか、労働環境が守られた安全な場所で作られているか、どのような生産背景を持っているかなど、買う前に少し思いを巡らすことで、地球や誰かにとって少しでも優しくなれると思います」(根岸さん)

「サステナビリティ」と本質的に向き合っていることが分かる公約の数々。大きな組織の中でドラスティックな改革を進めるのは決して容易ではないはずです。わたしたち消費者としても、より環境に優しい選択をしていきたいものですよね。
あすに向けて愛を持って行動する=“Love for Tomorrow”の気持ちを持つことで、日々のお買い物が、少しずつの積み重ねが、未来をより良い方向へ導いてくれるのでは、と感じます。

Senior Writer:Kyoko Dehara

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.