
「お前に似て運動ができないんだよな」夫の心無い一言
息子が運動が苦手な様子を見て、夫がため息交じりに「お前に似て運動ができないんだよな」と口にしました。さらに「俺に似ていれば、もっと運動できる子になったのに」とまで言われました。
“私に似てしまって申し訳ない”と、とっさに感じてしまった私は、隣にいる息子に「ごめんね、ママに似ちゃったね」と思わず謝ってしまいました。
都合がよすぎる夫の“遺伝理論”
けれど、ふと思い出したことがあります。以前、息子がクラス対抗リレーの選手に選ばれた時のこと。あの時の夫は誇らしげに「足が速いのは俺に似たな」と自慢していました。できる時は自分の遺伝、できない時は私の遺伝──夫の中にそんな都合のいいルールがあるのだと気づき、モヤモヤは一気に膨らみました。とはいえ、うまく言葉にできず、その場では黙り込んでしまいました。
息子の鋭い指摘で夫が撃沈
その時、隣で黙って話を聞いていた息子が口を開きました。
「この前“足が速いのはパパに似たな”って言ってたよね」そう指摘したあと、息子は不思議そうに夫を見つめました。
「でも、できなかったらママのせいなの?」屈託のない、まっすぐな目で見つめられ、夫は「え、いや、それは……」と完全に言葉に詰まってしまいました。私も「ほんとだよね、パパずるいねー」と息子に加勢すると、夫はばつが悪そうに「パパが悪かった」と謝るしかなく、私は心の中でガッツポーズをしました。
筆者の見解
得意なことは自分の遺伝、苦手なことは母親の遺伝──そんな夫の都合のいい理屈を、息子のたった一言があっさり見破ってくれました。おかげで、抱えていたモヤモヤはすっきり解消。今では夫婦で「パパの遺伝」「ママの遺伝」と言い合うのではなく、「息子は息子」なのだと、ふたりで話すようになりました。
【体験者:30代女性、主婦、回答時期:2026年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


