
制服は我が子だけ!?
小学2年生の娘が通う民間学童では、遠足には指定の制服で参加する決まりがあります。
しかし制服のリニューアル時期だったため、以前の遠足では「制服がサイズアウトしている場合はもちろん、着られる場合でも私服で参加してOKです」と案内されていました。
ところが、そのことをすっかり忘れていた私。遠足当日、いつも通り制服を着せて集合場所へ行くと、予想外の光景が目に入りました。
20人ほどいる子どもたちは全員私服で、制服姿は我が子だけだったのです。
焦る私とは対照的な娘
「リュックに予備の服があるから、着替えていいよ!」
慌てて声をかけました。状況を察した先生も「本来は制服で正解だよ。でも、嫌だったら出発前に着替えようか」と言ってくれます。
ところが娘は、
「これでいい」
と即答。
周りと違う格好が気にならないようで、何事もなかったかのようにそのまま出発しました。
見送りながらも、内心では「大丈夫かな」と気になって仕方ありませんでした。
嫌なことを言われた
帰宅後、さりげなく「今日、一人だけ制服だったけど気にならなかった?」と聞いてみました。
すると「大丈夫」と、あっさり。
しかし「誰かに何か言われたりしなかった?」と聞くと
「Aちゃんに『一人だけ園児がいる』って笑われた」と言うのです。
この民間学童には保育園も併設されており、園児と学童の制服は一部デザインが似ています。それを見て、からかったようでした。
話を続けると「Aちゃん、よくバカにするようなこと言ってくるから」と娘。
そんなことが続いていたとは知らず、ドキッとしました。
「嫌だったでしょ? つらかったら先生に相談しようか?」
すると、思いがけない答えが返ってきたのです。
「いいの。Aちゃんに何を言われても気にしないって決めてるから。それに、嫌なことを言われたときは遊ばないって決めてる」
その言葉に、私はハッとさせられました。
筆者の見解
娘はただ我慢しているわけではありませんでした。「気にしない。でも、自分が嫌なら距離を置く」と、彼女なりの答えを出していたのです。
私が知らないところで冷静に物事をとらえ、自分の意思を持って人と関わっていることを知りました。
「私が思っていたより、ずっとたくましいのかもしれない」
驚くと同時に、娘を一人の人として尊敬した出来事です。
【体験者:40代、女性、在宅ライター、回答時期:2026年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


