これは知人のA子さんに聞いたお話です。共働きの忙しい朝、のんきに理想の朝食を要求してくる無神経な夫にイライラさせられていましたが、ある日を境に夫の態度が180度変わり……?
画像: 「部長の奥さんはやってるよ?」優雅な朝食を要求する夫。しかし数日後、青ざめた顔で帰宅したワケ

「部長の奥さんを見習え!」 無神経な夫の甘いカン違い

共働きのA子さん夫婦は、夫の強い希望で夫の職場に近い場所に新居を構えました。その結果、A子さんだけが毎朝遠くまでの通勤を余儀なくされることになったのです。

A子さんは毎朝誰よりも早く起き、家事全般と食事の準備をこなし、自分はトーストをコーヒーで慌ただしく流し込んで出勤する過酷な日々を送っていました。それなのに、当の夫はどこ吹く風。ある朝、のんきにアクビをしながら「朝は挽きたてのコーヒーと、手作りパンの香りで目覚めたいな。部長の奥さんは毎朝やってるらしいよ?」などと、イラッとする無神経な要求をしてきたのです。「だったら自分でやりなさいよ!」と言い返したい気持ちをグッと堪えましたが、A子さんのモヤモヤは募る一方でした。

帰宅するとまさかの光景!? 台所で必死に夕食を作る夫

そんなモヤモヤを抱えて数日経ったある日の夜、A子さんが仕事からヘトヘトになって帰宅すると、信じられない光景が目に飛び込んできました。なんと、普段は料理など滅多にしない夫が、神妙な面持ちでせっせと夕食を作っていたのです。

「どうしたの? 雪でも降るのかしら」と驚くA子さんに、夫は消え入りそうな声で「今日、職場の懇親会があってね……」と話し始めました。お酒の席で夫は、これみよがしに「部長の奥さんって本当に素敵ですね。毎朝パンを焼いてコーヒーを淹れてくれるなんて、羨ましいです。うちの妻にも見習ってほしいですよ」と口を滑らせてしまったのだそうです。すると、それを聞いた部長本人が、不思議そうな顔をして驚きの真実を語り始めました。

上司から明かされた衝撃の事実! 大恥をかいた夫の猛省

「いや、違うよ。パンを焼いてコーヒーを淹れているのは僕だよ。妻は毎朝ゆっくり起きてくるんだ」と、部長は笑顔で言ったのです。なんと夫は、部長が「うちでは毎朝、焼き立てパンと挽きたてコーヒーの香りが漂っている」と言っていたのを、勝手に「奥さんがやっている」と脳内で都合よく変換していただけなのでした。

同僚たちの前で「妻に見習ってほしい」とドヤ顔で語ってしまった夫は、その瞬間に大恥をかき、顔から火が出るほど赤くなったそうです。自分の身勝手な発言と、A子さんへのこれまでの無理難題を思い知った夫は、激しい自己嫌悪に陥りました。そして、せめてもの罪滅ぼしと謝罪の気持ちを込めて、その日は早く帰宅して夕食を作ってA子さんを待っていたのです。

体験者の声

この大恥をきっかけに、夫は自分の甘えを心から反省しました。それ以降、夫は自ら進んで朝食作りを担当するようになったのです。

今では、夫が毎朝せっせとコーヒーを淹れ、トーストを焼いてくれるようになりました。A子さんにもようやく、朝のコーヒーをゆっくりと味わうゆとりの時間が訪れたそうです。今では「あのときの部長の一言には、本当に感謝している」と言えるほど、良い思い出になったそうです。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:日向みなみ
出産を機に、子どもとの時間を最優先できる働き方を模索し、未経験からWebライターの世界へ。ライター歴10年の現在は、オンライン秘書としても活動の幅を広げている。自身の経験を元に、子育てや仕事に奮闘する中で生まれる日々の「あるある」や「モヤモヤ」をテーマに、読者のみなさんと一緒に笑って乗り越えるよう、前向きな気持ちになれるコラムを執筆中。

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