善意だと思っていた誘いには、思わぬ裏が隠されていました──。
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何度も誘われた別荘

ママ友のM美は、とにかく自慢好き。
夏になると、義実家が所有している避暑地の別荘の話が止まりません。

私も「うちの別荘に来ない? ホテルより安く泊まれるよ」と何度も誘われました。

最初は「気を遣うし、悪いから」と断っていたのですが、「絶対楽しいからおいでよ!」と何度も勧められ、あまりの熱心さに根負けした私は、子どもを連れて数日間お世話になることに。

事前に提示された滞在費はきちんと支払い、ほとんど普通の旅行と同じ感覚で当日を迎えたのですが……。

どんどん積み重なる違和感

ところが、到着したその日から違和感がありました。

夕食の買い出しを皮切りに、「料理もお願い」、翌朝は「朝ごはん作って子どもたちに食べさせておいて」、食後は「洗い物もよろしくね」と、M美は家事という家事を私に押し付けてきたのです。

気づけば働いているのは私ばかり。
M美は悠々とソファーに寝転び、スマホをいじっているだけ。

さすがに不満を口にすると、M美は「格安で泊まらせてあげてるんだから、それくらいしてもらわないと困るじゃない」と笑いながら言いました。

「でもそれなりの滞在費は払ってるよね?」と反論しても、「十分安いでしょ? 本当はあんな値段じゃ泊まれない場所なのよ」と悪びれる様子もありません。

誘いを受けて来たつもりが、まるで使用人のような扱いをされ、怒りと呆れで言葉も出ませんでした。

義父の登場で明らかになった事実

事態が動いたのは、その日の午後のこと。
別荘の所有者であるM美の義父が、様子を見に現れたのです。

一人キッチンで働く私を見て驚いた義父に、正直に事情を話すと、義父の表情が一変しました。

「お客から滞在費を取っているのか? その上、買い出しや掃除までさせるなんて」と厳しく問いただされ、いつも強気なM美も何も言い返せません。

義父は「ここはお客をもてなすための場所だ。働かせるなんて、とんでもないことだぞ」とM美を叱り、私たちに何度も頭を下げてくださいました。

最初から利用するつもりだった

気まずいまま帰宅した後、M美とは自然に距離を置くようになりました。

後から考えると、あれほどしつこく誘ってきたのも、滞在費を受け取ったうえで家事や買い出しを私に任せ、自分は楽をするつもりだったのでしょう。

旅行に誘ったのではなく、都合のいい手伝い役を探していただけだったのかと思うと、とても残念な気持ちです。

筆者の見解

親しい相手だからこそ、思いやりを忘れないことが大切ですよね。

【体験者:40代・女性パート勤務、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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