育児と家事に追われる筆者の友人・A子に対し、何かと自分の母親を引き合いに出していた夫ですが、A子がある日家事を夫に任せてみることにして……。
画像: 夫「うちの母さんは全部やってたけどな!」3日後、夫が土下座寸前になったワケ

比較されるたびに苦しかった

A子は共働きで、幼い子どもを育てていました。
朝はお弁当作り、仕事、お迎え、夕飯、洗濯、寝かしつけ。
毎日が時間との戦いです。
そんな中、夫はたびたび言いました。
「うちの母さんは全部やってたけどな」
最初は聞き流していました。
でも何度も言われると、心に刺さります。

「母さんはできた」が口癖

夫は悪気なく続けます。
「俺が子どもの頃はさ、母さん毎日手作りだったし家もいつもキレイだった」
まるで今のA子が足りないかのような言い方でした。
A子は反論しませんでした。
その代わり、ある提案をします。
金曜日の夜、A子は夫に言いました。
「明日から3日間、家のこと全部お願いしてもいい?」
夫は笑いました。
「そんなの余裕でしょ」
A子は何も言い返しませんでした。

初日から予想外

翌朝。
夫は朝食を準備しながら、子どもの着替えも担当。
しかし、「靴下どこ?」「水筒洗ってあった?」「明日の持ち物何?」質問が止まりません。
A子は静かに答えます。
「いつも私がやってることだよ」
夫が苦戦したのは料理ではありませんでした。
次に必要なことを考え続けること。
牛乳が少ない、洗剤が切れそう、学校の提出物、習い事の時間、冷蔵庫の在庫。
誰かが管理しなければ回らないことばかりでした。

3日目の夜

夫はリビングの床に座り込んだまま、しばらく動きませんでした。
散らかった部屋、洗いきれていない洗濯物、終わっていない明日の準備。
それらを見ながら、ぽつりと漏れます。
「これ……毎日やってたの?」
A子が「うん」と答えると、夫は完全に言葉を失いました。
そして次の瞬間。
夫は両手で顔を覆いながら、「いやこれ無理だわ……俺、今までよくあんなこと言ってたな」と呟き、そのまま前のめりに床へ。
ほぼ土下座のような体勢で、「本当にごめん……!」と小さく声が漏れました。
冗談ではなく、限界まで理解してしまった人の反応でした。

体験者の声

その後、夫はA子に何度も謝り、「母さんすごいって思ってたけど、それ以上にやり方が見えてなかっただけだった」と話すようになりました。
義母にも後日、「今まで当たり前だと思ってたけど、あれ一人でやってたのすごすぎる」と素直に伝えたそうです。
義母は一言だけ。
「今さら分かったの?」
その返しに、夫はまた頭を下げたのでした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。

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