
実家の母
私は産後、実家の近くに引っ越しました。母に小さい娘の面倒を週に数日ほど見てもらっており、慣れない子育てのなか母の存在に心強さを感じる一方で、近い存在だからこそ、母とは子育てのことで言い合いになることもあります。
母と言い合いをした翌日
ある日、母と言い合いをした翌日の夕方。わが家のインターホンが鳴り、玄関前に母がいました。
「そろそろ食べたくなると思って」と手作りの春巻きを届けてくれた母。
「そうそう、なんで分かったの? そろそろ食べたくなってきてた!」と受け取る私。
何事もなかったかのように、会話が始まります。
タイミングよく私の食べたいものを届けてくれた偶然に驚きましたが、それからも、餃子、グラタン、ビーフシチューと、私が好きな母の手料理を、私が食べたいタイミングで届けてくれたことが続きました。
体験者の声
「なんで私の口が求めているものが分かるんだろう」
最初のうちは、その偶然を不思議に感じていました。しかし思うと、私の口が求めているものを、タイミングよく作ってくれるのは、母と共に過ごしてきた長年の生活があるからこその業だと思います。
ご飯をもらうと同時に、言い合いの後だと余計に「あなたも子育て頑張りなさいよ」と母からエールも一緒にもらっているように感じました。美味しいご飯を食べながら、母のありがたさを身に染みて感じた出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Emma.I
長年人事業務に携わり、働き続ける人々の本音や葛藤に触れてきたライター。
現在は仕事や自身の育児を通じて得た経験を元に、誰かの心に寄り添い、クスッと笑えるエピソードを執筆中。特に、女子中高出身者の視点やグローバル企業出身者の視点からの記事を得意とする。

