いつもニコニコご機嫌なあの人が本当は違うことを考えているということも。筆者の知人Aさんの母はAさんが18才になると姿を消し……?
画像: いつも笑顔だった母が、18歳の私を置いて家出。パニックの父 → 残された家族は──驚愕の結末に!

いつもニコニコ笑っていた母

Aさんのお母さんは、いつもニコニコしている人でした。

毎日家事をこなし、家族の世話をし、誰に何を言われても笑顔を絶やさない。そんな姿を見ながら育ったAさんは、「母は毎日幸せなんだろうな」と思っていたのです。

不満を口にすることもなければ、愚痴をこぼすこともありません。だからAさんは、母には悩みなどないのだと信じていました。

ところが、その思い込みはある日突然覆されることになります。

18才、母が突然いなくなりました

Aさんが18才になった頃、お母さんは何も告げずに家を出ていきました。

突然の出来事に、Aさんもお父さんも大混乱。なぜ母がいなくなったのか、まったく理解できませんでした。

しかし母がいなくても生活をしていかなければなりません。そうすると、これまでどれほど母に頼っていたのかが見えてきました。

食事、洗濯、掃除、家のこと全般。当たり前のように母がやってくれていたのです。

母を失った父は、Aさんに母の代わりに家事をすることを求めてきました。

何も自分でやろうとせずAさんに押し付けてくる。その理不尽さに触れたとき、Aさんは初めて家族のあり方に違和感を覚えました。

そして、このままではいけないと考え、自立のために家を出る決意をしたのです。

母が抱えていた本当の気持ち

実家からの引っ越しを終え、生活が落ち着いたころ、Aさんはお母さんを探しました。

すると、友人の家に身を寄せていた母を発見します。

久しぶりに再会した母に、なぜ家を出たのかを尋ねると、お母さんは静かにこう話しました。

「ずっと我慢していたの。あなたが大人になったら家を出ようって決めていたから、それまで頑張っていたの」

Aさんは大きな衝撃を受けました。

あれほど穏やかで、いつも笑顔だった母。その笑顔は、不満がなかったからではありませんでした。いつか家を出る日まで耐え抜こうと決めた覚悟の表れだったのです。

笑顔の奥にあるもの

私たちはつい、「笑っている人は大丈夫」と思い込んでしまいます。でも本当は、笑顔の裏に誰にも言えない苦しさや我慢が隠れていることがあるのです。

特に家族は近い存在だからこそ、「やってくれて当たり前」と思ってしまいがち。そして、その人の頑張りや負担に気づけなくなることもあります。

Aさんは今でも、母の気持ちにもっと早く気づいてあげられなかったことを後悔しているそうです。今は、「これからは自分の人生を自由に生きてほしい」と心から願い、母の新しい人生を応援しています。

筆者の見解

家族だからこそ、相手の気持ちをわかったつもりにならないこと。笑顔の奥にある本音にも目を向けること。そのことは誰もが忘れてはいけないことなのかもしれませんね。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。

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