筆者の友人A莉は中学3年生の息子の部活をずっとサポートしていました。引退試合で、ある保護者のとんでもない発言を聞いてしまい……?
画像: 「あの子がいなければ勝てた」引退試合のミスを責める保護者 → しかしある人物の涙に「ハッとした」

最後の試合

私の息子は中学3年生でサッカー部に所属しています。
部員の人数が少なく、試合に参加するために近隣のY中と合同で練習や大会参加を行っていました。

先日行われた最後の大会でのこと。
その試合で負ければ引退、勝てば県大会という大事な試合でした。

息子たちは前半に1点を先取されたものの、後半で1点を取り返し、あと1点取れれば勝ちという局面。
息子が打ったシュートは残念ながらゴールポストに当たってしまい、結果的に敗退となってしまいました。

嫌味な発言

そこで聞こえてきたのは「あの子が決めれば勝てたのにね〜」という嫌味っぽい一言。
誰かと思い振り向くと、同じチームで出場していたY中の保護者でした。
その保護者は続けて「あの子がいなければうちの子がレギュラーで出られたのに」と言い出し、「Y中だけだったら絶対勝ってたよ」とあからさまに息子を責める言い方をしていたのです。

その保護者はさらに「最後の試合だったのになぁ」と聞こえるように文句を言い続ける始末。
すると、近くにいたY中の顧問の先生が近寄ってきて「生徒たちの頑張りを愚弄するような発言はやめてください」と保護者たちを制してくれたのです。

顧問の先生

その先生は強面の『いかにも運動部の顧問』といった出で立ちの人。
しかし、決して怒鳴るでもなく、威嚇するでもなく、静かな声でぽろぽろと涙を流しながら「せめてお疲れさまくらいは言ってあげてください」と頭を下げていました。

子どもたちはお互いに「おつかれ~!」と肩を組んだり、「終わったなぁ」と言いながら笑いあっていたり、とても晴れやかな顔をしていました。
Y中の保護者たちは気まずそうな顔をしていましたが、一応拍手で選手たちを迎え「お疲れさま」と声をかけてくれたのです。

体験者の声

息子は「俺のせいだ……」と落ち込んでいましたが、チームメイトに「何言ってんだよ」「俺だってあそこからは決められないよ」などと励まされ、泣き笑いのようなすがすがしい顔をしていました。

その後、3年生が一列に並び「3年間ありがとうございました!」と保護者に対して一礼。
私の中でも、先生のおかげで3年間が楽しかった良い思い出になりました。

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:RIE.K
国文科を卒業し、教員免許を取得。OLをしていたが、父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄、多くの『ちょっと訳あり』な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。シングルマザーとして子どもを養うために、さまざまな仕事の経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地・職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。

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