筆者の5歳の息子がサメのぬいぐるみ「ジョーズ」をうっかり公園に置き忘れ──見知らぬ女の子の優しさに触れた息子自身が、「大切なもの」の意味を体いっぱいに感じた一日の出来事をご紹介します。
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ぬいぐるみ「ジョーズ」は息子の大親友

うちの5歳の息子には、サメのぬいぐるみ「ジョーズ」という大親友がいます。

ある日も「ジョーズと一緒なら冒険みたい!」とリュックに詰めて近所の公園へ。滑り台ではぎゅっと抱えて一緒に滑り、ブランコでは隣の席に座らせて「見ててね!」と声をかける。砂場でも遊具でも、どこへ行くにも片時も離さない仲です。親の私から見ても、ジョーズは息子にとってただのおもちゃではなく、本物の「相棒」なのだと伝わってくるほどでした。

ジョーズ、公園に置き去り事件

ところがお友だちとフリスビー遊びが始まると、「ジョーズ、ちょっとここで待ってて」とベンチの下にそっと置いたまま夢中になってしまいました。帰り際、慌ただしくリュックを背負って帰宅した私たち。まさかあの瞬間が「事件」の始まりになるとは、そのときは思ってもいませんでした。

お昼寝から目覚めた息子が「ジョーズがいない!」と大泣き。リュックの中、玄関、部屋中を探してもどこにもいません。慌てて公園へ戻り、ベンチの下、芝生の上、遊具の周りを二人で必死に探し回りました。

女の子の一言に息子の目に涙

日が暮れかけ、半べそをかきながら探していると、一人の女の子が「もしかしてこれ?」とジョーズを大切そうに持ってきてくれました。

息子は「ありがとう!」と何度も深く頭を下げ、ジョーズをぎゅっと抱きしめて涙ぐみます。いつもやんちゃで元気な息子が、あんなに素直に感謝を伝えている姿を見て、私の胸にもじんわり温かいものが広がりました。そして帰り道、息子は自分から「帰る前に大事なものがあるか確認する」と約束してくれたのです。

筆者の見解

「なくしてみて初めて気づく宝物」「誰かの親切はとてもありがたい」──言葉で何度も教えるより、この一日の経験で学んだことによって、ずっと深く息子の心に刻まれたように思います。

大切なものの価値も、人の優しさへの感謝も、頭で理解するより経験してこそ本物になる。親が先回りして全部守ってあげるより、時には一緒に慌てて探し回ることも、子育てには必要なのかもしれないと感じた一日でした。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。

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