これは、筆者の知人A子さんから聞いたお話です。
大好きなアーティストのライブを見るために、初めての地方遠征を決意した高校生時代。慣れない土地で大ピンチに陥った彼女を救ってくれた、ある優しい女性との心温まるエピソードをご紹介します。
画像: 初めての土地で3時間も迷子。「何してるの?」名も知らぬ女性の『神対応』に「涙腺崩壊」1つだけ心残りが

スマホもお金もない! 高校生の無謀な遠征

当時高校生だったA子は、大好きなアーティストのライブを見るために初めての地方遠征を決意しました。しかし、当時のA子には新幹線に乗るようなお金なんてありません。必死に貯めたお小遣いを握りしめ、早朝から格安バスを何度も乗り継いで、ようやく現地へ到着したのです。

当時はスマホも存在しない時代。事前に印刷した1枚の紙の地図だけが唯一の命綱でした。「これさえあれば大丈夫!」 と意気揚々と歩き始めたのですが、これがトラブルの始まりだったのです。

見知らぬ土地の真ん中で3時間──絶望のどん底へ

地図を片手に歩き続けて、気が付けばなんと3時間が経過していました。周囲を見渡しても地図と合致する場所がなく、完全に迷子。おまけにその日のライブ会場は臨時の特設会場という超難関スポットだったのです。

通りかかる人もおらず、開演時間は容赦なく迫ってきます。「せっかくここまで来たのに、ライブが見られないかも……」と、重い大荷物を抱えたまま、A子は道端で焦りながら半泣きになっていました。走り出そうにも足元はフラフラで、まさに絶望のどん底でした。

救世主の降臨! 優しい手から受け取った奇跡

そこへ1台の車が通りかかり、年配の女性B子さんが「こんなところで何してるの?」と声をかけてくれたのです。

事情を話すと、大荷物で走り出そうとする私を心配して「一緒に行こう!」と車に乗せてくれました。臨時会場のため場所がハッキリしなくても、B子さんはわざわざガソリンスタンドに寄って道を調べてくれたのです。

そこから車を30分も走らせてくれたおかげで、私は無事に開演前に到着することができました。信じられないほどの神対応に、車内で私の涙腺は崩壊寸前でした。

体験者の声

送り届けてくれたB子さんは「東京に住む大学生の娘と同じ年頃だったから、放っておけなかったのよ」 と、優しく微笑んでくれました。

当時は高校生でお金もなく、ジュース1本すら満足なお礼ができなかったことが今でも私の心残りです。しかし、見知らぬ土地で触れた人の温かさは、40代になった今も私の胸に深く刻まれています。現在は自分の子どもたちへ「困っている人がいたら助け合おうね」 と、あの日の感動を大切に語り継いでおり、我が家の大切な家訓となっています。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本記事内の画像はイメージです。実在の人物・製品・ブランドとは関係ありません。

FTNコラムニスト:日向みなみ
出産を機に、子どもとの時間を最優先できる働き方を模索し、未経験からWebライターの世界へ。ライター歴10年の現在は、オンライン秘書としても活動の幅を広げている。自身の経験を元に、子育てや仕事に奮闘する中で生まれる日々の「あるある」や「モヤモヤ」をテーマに、読者のみなさんと一緒に笑って乗り越えるよう、前向きな気持ちになれるコラムを執筆中。

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