『お客様は神様』という言葉がありますが、時にはその言葉を盾にした理不尽な要求に、心が折れそうになることもありますよね。今回は、筆者の友人が学生時代に体験したエピソードを聞かせてくれました。
画像: クリーニング店で「シミが増えた! 弁償して!」と言い張る客。「覚えてますか?」店主がスカッと解決

突然のクレーム客

大学生の頃、私は週に何度か叔父の営むクリーニング店を手伝っていました。

叔父はこの道30年のベテランで、丁寧な仕事は近所でも評判。
チェーン店には決して負けない、職人の技を持った人でした。

ある日、私が店番をしていると、派手な身なりの中年女性が突然「このコート、クリーニングに出す前にはなかったシミがついてるんだけど!」と怒鳴り込んできました。

「クリーニングに出したせいで汚れたんだから、弁償してよ!」
息巻きながら高額なお金を要求する彼女の剣幕に、店内は嫌な空気に。

叔父の誠実な仕事が否定されたようで、私の胸も痛みました。

記録と記憶が語る真実

困り果てていると、奥から叔父が出てきました。
叔父は女性の言い分を聞くと、眼鏡をかけ直し、じっとコートを見つめて、こう言いました。
「お客様、このコートは去年の10月にもお預かりしましたね」

女性が「そうだけど……それがどうしたのよ!」と食ってかかると、叔父は分厚い手書きの管理台帳を持ってきて、パラパラとめくり始めました。

その管理台帳はいつも叔父が大切に保管しているもので、そこにはこれまでに預かった衣類の状態が日付と共に事細かに記録されているのです。

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