自分の思い込みだけで、勝手にその人の背景を決めつけてしまったことはありませんか? 目に見えることだけがすべてではないからこそ、一歩引いて相手を思いやる気持ちを忘れずにいたいものですね。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。
画像: 「若いくせに高いバッグ持って」バスで嫌みを言う中年女性。その時、声をかけてきたのは、、、

憧れのバッグと冷ややかな視線

30歳の誕生日、私は思い切って憧れのハイブランドのバッグを購入しました。

ショーウィンドウ越しに何度も眺め、ため息をついては通り過ぎていたバッグ。
「これを持つのにふさわしい自分になろう」と、必死に仕事を頑張った証でもありました。

ある日、そのバッグを大切に抱えてバスに乗った日のことです。
近くに座っていた2人組の中年女性が、私のバッグをじっと見つめたあと、

「最近の若い子は、親の金で贅沢していいわねぇ」
「本当、身の丈に合わないもの持って。バッグが泣いてるわよ」

と、わざと聞こえるように話し始めました。

込み上げる悲しみ

もともと内気な性格の私は、何も言い返せず、ただ視線を落とすことしかできませんでした。

必死で働いて、お金を貯めて自分で買ったバッグ。
これまでの努力を全否定されたようで、視界がじんわりと滲みました。

お守りのように大切にしていたバッグが、急に重く、場違いなものに思えてきて……。
いたたまれなくなり、逃げるように次の停留所で降りようと席を立ちかけた、その時。

背後から、優しく穏やかな声が耳に飛び込んできたのです。

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