ショップ店員として思うのは、服を買うときはぜひご試着していただいて、自分に本当に合うものを選んでほしいということです。とはいえ、店頭に置かれているものは商品であり、ご試着されたものをご購入いただけなかった場合、他のお客様がご購入されることも忘れないでいただきたいというのが本音です。今回は、筆者が服飾店でアルバイトしていた際、「他のお客様のことをもう少し考えて」と心の中で悲鳴をあげたエピソードをご紹介します。
画像: 「試着は客の権利でしょ」ずぶ濡れで来店した客の要求。「タオルで拭いてから」と提案するも、通報されて!?

お客様にはご試着していただきたいが……ずぶ濡れの状態での試着は難しい

とあるお客様が夏の雨の日に汗と水滴でずぶ濡れの状態でご来店されました。お足元が悪い中でご来店いただけたことにありがたい気持ちでいっぱいでした。

すると、このお客様から「この洋服を試着したいのですが」と一言。「どうぞ!」とお勧めしたいところでしたが、お客様は髪の毛はシャワー後のように濡れ、顔からも水滴と汗がポタポタとたれており、ハンカチなどで軽く拭いていただいても、商品の服が濡れてしまいそうでした。

販売員には、次にその服を手に取るお客様のために、商品を最善の状態で管理する責任があります。水濡れはシミや生地の傷みの原因になるため、「お召し物が濡れておられるので、少し乾いてからであればご案内できるのですが」と慎重に伝えたところ、「試着はお客さんの権利ですよね?」とご指摘いただきました。

私を含む複数のスタッフで話し合った結果、「お客様の状態からご試着は難しいのですが……タオルなどで水滴を垂れない程度に拭っていただければご試着もできるかと思います」とお伝えしたところ、激怒されてしまいました。

最終的に、このお客様は洋服の前で傘を振り、水滴を落としてご退店されました。試着できなかったことへの行き場のない怒りだと思われます。

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