本人が感じたり受け取ったりする気持ちと周囲から見えるその人の感情は、必ずしもイコールではないのかもしれません。今回は筆者自身が結婚生活を送るなかで、夫とあまりにも受け取り方が違い衝撃を受けたときのエピソードを紹介します。
画像: 「イタタタタ!」妊娠生活は苦痛もあるけど『幸せ』なのに→ 夫が「二人目は無理だな」と思ったワケ

妊娠とマイナートラブル

この度、待望の赤ちゃんを授かりました。

私たち夫婦にとって念願の妊娠だったため、2人で歓喜! したのはつかの間……すぐにつわりが始まりました。

朝起きてから寝るまでろくに食事を摂れず、辛うじて水分補給だけはできているような日々。
多くの時間をトイレで嘔吐しながら過ごす私を見て、夫はなんとか食べられそうな物を探して買ってきてくれたり、苦しんでいるときに背中をさすってくれたり。
とっても献身的にサポートしてくれました。

ようやくつわりがおさまってきて「これから妊娠生活を満喫するぞ~」と意気込んだ直後、次は膝や腰にこれまで感じたことのない痛みが出始めました。

座ったり立ったりがつらくなってきて、寝た姿勢から起き上がるときにはつい「イタタタタ!」と声が出てしまうほどです。

比例しない感情

そんな苦しいこと続きの妊娠生活ですが、私が感じていた気持ちはまったくの別物。

「もうすぐお腹の赤ちゃんに会えるんだな」
「私、お母さんになれるの?」
「今この瞬間もすくすく育ってくれているのね」

笑顔が溢れ、多幸感に包まれ……大袈裟でなく本心から『人生で一番幸福なとき』と感じていました。

夫から見た私

無事出産を終え、しばらく経った頃のこと。

生まれてきた娘を見ながら夫が「この子はきっと一人っ子になるね」と言い出し、思わず「どうして!? 私、2人目も考えたいよ」と反論しました。

すると夫は心底驚いた表情で「あんなに苦しんで『人生最大の地獄』みたいな期間だったのに、また妊娠してもいいと思えるの!?」と言うのです。

さまざまなマイナートラブルはあったものの、私にとってあの妊娠生活は紛れもなく幸せでした。
しかし、嘔吐を繰り返したり「イタタタタ」と声をあげたりする私を見ていた夫の目には『人生最大の地獄』を味わっているように見えていたようです。

一緒に過ごしていてもこんなにも捉え方が変わるんだと衝撃を受けたと同時に、夫には多大な心配をかけてしまったな……と振り返るきっかけになりました。

【体験者:30代・女性自営業、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。

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