思いがけない夕立に、心も足取りも重くなった帰り道。そんな私を救ったのは、娘のなにげない“ひと言”でした。小さな気づきが、大きな学びへと変わった筆者の体験談です。
画像: 「最悪だわ」突然のドシャ降り。傘もなく全身ずぶぬれ! でも「ねぇママ」子どものひと言に「救われた」

突然の雨に、心まで沈んだ帰り道

保育園をでた瞬間は、夕方の穏やかな風がふいていました。しかし、しばらく歩くと空にはいつの間にか灰色の雲。

冷たい風がふきポツポツと落ち始めたしずくが、あっという間にドシャ降りに。水滴がアスファルトをたたく音と、湿った空気が肌にまとわりつく感覚が混ざりあうようでした。思わず立ち止まり、突然の夕立に息をのむほどです。

お気に入りの白いスニーカーはつま先からじんわりとぬれはじめ、歩くたびに冷たさがしみこんでいきます。干しっぱなしの洗濯物が頭をよぎり、思わず「最悪……」とため息。

家までの道のりはほんの数分なのに、やけに長く感じました。

雨音にかき消される小さな苛立ち

冷たい雨に打たれながら、私は足早に帰ろうと必死。一方、娘は水たまりをピョンピョンはねて、まるで雨を歓迎するかのようです。

沈んだ気持ちをよそに、彼女は顔をあげむじゃきな笑顔。髪の毛は顔にはりつき、服もびしょぬれです。それでも楽しげな娘を見て「人の気も知らないで」と苦笑いしました。

実は、保育園で帰り支度にてまどって出発が遅くなったのです。もう少し早く動いてくれたら、こんなドシャ降りに巻き込まれずにすんだのに——そんな思いが胸をよぎりました。

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