親が元気なうちに親孝行をしたい、という気持ちはごく自然なものだと思います。筆者の友人A子の夫は、親孝行の一環で自分の母親を旅行に誘いますが、母親の受け止め方は夫が思っていたことと違うようで……
画像: <親孝行とは?>家族旅行に義母を誘ったのに、世話は妻に丸投げした夫。義母が漏らした『切ない本音』

義母も一緒に家族旅行

A子の夫は家族旅行を計画し、隣の町に一人で住む義母も誘いました。
A子は義母との仲は良好だったため、一緒に旅行に行くこと自体は何も問題はないのですが。

夫は義母を誘っただけで、旅行当日の話し相手や面倒はみんなA子に任せようとしてくるのです。
観光地に行った時は一人でさっさと歩いて行ってしまい、食事の時も義母とほとんど話すことなく、食べ終わるとガイドマップやスマホばかり見ています。

せっかくお義母さんと一緒に来てるんだから、もっと話せばいいのに。
A子は思いましたが、義母の手前口に出すことは出来ませんでした。

義母とほとんど話さない夫

そして、旅館に着いてからも。
夫は夕食時にたくさん飲酒し、早々に寝てしまいました。
子どもたちを寝かしつけた後、A子と義母は部屋で飲み直すことに。

「お義母さん、楽しめてますか?」
A子が遠慮がちに聞くと、
「えぇもちろん。」
義母は笑顔で答えました。
そして、でもね、と続けます。
「親孝行したいから一緒に旅行にって言われたけど、なんだかA子さんにばかり面倒を押し付けちゃってるわね。親孝行って言うなら、たまに顔を見せに来てくれるだけで十分なんだけどね」
義母は苦笑します。

夫の気持ち、義母の気持ち

A子は思いました。
夫は純粋に親孝行したい気持ちで誘ったんだろうな。
ただ、旅行に連れて行くことが目的になってしまっていて、その後のことまで気が回らなかったのかもしれない。

夫の気持ちも義母の気持ちも分かるな。
親孝行とはどうあるものか、考えさせられた話です。

【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。

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