身近な人にとっての家族や大切な人の生死に関わるような出来事があったとき、周囲ができることは、後悔のないよう故人を見送れるようにサポートすることなのではないでしょうか? しかし、そういった精神に大きな影響を与える場面でも、デリカシーのない発言をしたり、不謹慎な行動を取ったりしてしまう人がいるものです。今回は筆者の知人が『きっと一生忘れられない』と話してくれた愛犬とのお別れのその後のエピソードを紹介します。
画像: 愛犬の葬儀の翌日「ウソでしょ」→ 家族の思いを無視した夫の『勝手な行動』に、一同衝撃

愛犬とのお別れ

長年一緒に暮らしてきた愛犬が息を引き取りました。

我が家は夫と私と2人の娘の4人家族です。
娘たちが幼いころから一緒に過ごしてきた愛犬は、当然我が家にとって欠かせない存在でした。

自分の娘さながらに愛情を注いできた愛犬の死はあまりにもつらいもので、当分の間は気を抜くと涙がこぼれ落ちてしまいそうです。

それは子どものころから愛犬と一緒に姉妹のように育った2人の娘も同じようです。

天国へのお見送り

愛犬の葬儀が終わり自宅へ帰宅すると、部屋のあちこちに愛犬の抜け毛があったり、ふとした瞬間に愛犬の匂いがしたり、家中どこを見ても愛犬の面影でいっぱい。

娘たちもそれぞれ愛犬の面影を感じたのでしょう。

自然と誰かが口を開き『四十九日が終わるまでは、これまで通り愛犬のご飯やお水の準備を続けよう。きっとまだ近くにいるはずだから』と家族の間で決まりました。

突然の出来事

翌朝起きてすぐに、宣言通り愛犬の食事を準備しようと思ったのですが……。

いつもの場所に愛犬のお皿やお水のトレーがありません!
娘のどちらかが持っているのかと思い確認しましたが、2人とも知らないと言います。

まさかと思い、夫に確認すると「もういらないと思って捨てた」とのこと。

ほかにも部屋を見渡すと、愛犬の使っていたトイレやゲージ、おもちゃなどがすべて処分されるか片付けられていることに気がつきました。

関係値

愛犬の生前、我が家では愛犬を溺愛し面倒を見ていたのは主に私と2人の娘です。

夫はお世話に関与せず、気が向いたときにだけかわいがる存在でした。

そのため、愛犬への愛情の深さに差があることはなんとなく感じていました。

しかし、葬儀の翌日にすべて片付けてしまえるほどに、価値観に大きな違いがあるとは思っていませんでした。

夫に、早く片付けて立ち直りたかったのか、それとも別の理由があったのかを確認できていませんが、勝手に判断せず私たちに一任してもらいたかったです。
悲しみの乗り越え方や、愛犬への想いが家族それぞれで大きく異なることを痛感しました。

【体験者:60代・女性パート、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。

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