知人から聞いたお話です。
知人のパート先には“お金の話が大好き”な先輩がいたそうですが、その人が思わず黙ったベテラン従業員の一言に、筆者も少し感動しました。
画像: 職場で「貯金いくら?」「ご主人の年収は?」先輩はお金の話ばかり → ベテランの【鋭い一言】が効いた

パート先の先輩

私は平日の昼間、スーパーでパートとして働いています。同僚もいい人が多く、シフトも割と自由が利くので働きやすい職場です。

しかし、そんな職場にも1点だけ困ったことが。
それは、先輩パートのAさんの存在でした。

Aさんは仕事をてきぱきこなし、お客さんへの対応も上手です。
ただ、お金のことをぐいぐい聞いてくる、という少し困ったところがありました。

休憩室や更衣室で一緒になると、「家のローンはいくらで組んだの?」「貯金はどれくらいあるの?」「ご主人の年収は?」など、私にとってはあまり答えたくないことを聞いてきます。

やんわりと答えを濁しますが、Aさんは引き下がらず、私が答えるまでは何としても聞き出すつもりのようでした。

いつものように問い詰められていると

Aさんと同じシフトだったある日のこと。
休憩時間になり、休憩室でお弁当を広げていると隣にAさんがやって来ました。

「お疲れ様!」と隣でお弁当を広げ始めたAさんは、「これだけ忙しくてこの時給っていうことが納得いかないよね」と笑いながら、「あー、時給あげてほしい!」とため息をつきます。

「時給は低いのにこの物価高で、貯金まで手が回らないわよ! うちもそうだけど、あなたも子どもいるから生活の厳しさを分かってくれるよね」と話題はやはりお金のことに。
「でも、Cさん(私のこと)は真面目そうだから、実はけっこう貯めていたりして……?」「ていうか、いい加減ご主人の給料教えてよ」とAさんはにやにや。

「また始まったか」と、私はうんざりしながら答えを濁していました。

ベテラン従業員が登場

そのとき、休憩室には70代のベテラン従業員Bさんもいました。

私とAさんのやり取りを見ていたBさんは、私たちの側に来ると、ポンっ! とAさんの肩を叩きました。
そしてBさんは、「金の話は品の話。人間、お金の話ばかりしていると品がなくなるもんだよ」とポツリ。
続けて「よその家庭のことはあまり聞くもんじゃない」とAさんに言うと、Bさんは静かに去っていきました。

「品がなくなる」という言葉が効いたのか

Bさんのその言葉は、私にはとても格好よく聞こえました。

Aさんも、Bさんの「品がなくなる」という言葉に思うところがあったのか、その後はしつこくお金のことを尋ねて来なくなり、私自身ほっとしています。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Junko.A
5歳、3歳、1歳の3人の子育てに奮闘しながら、フリーランスのライターとして活躍中。地方移住や結婚、スナックの仕事、そして3人の子育てと、さまざまな経験を通じて得た知見をライティングに活かしている。文章を書くことがもともと好きで、3人目の子どもを出産後に、ライターの仕事をスタート。自身の体験談や家族、ママ友からのエピソードを元に、姑に関するテーマを得意としている。また、フリーランスを目指す方へ向けた情報ブログを運営中。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.