人が愛情を注ぐ対象はなにも『人』だけではありません。その対象は動物だったり、モノだったり、植物だったり。自分が大切に愛情を注いでいる何かをぞんざいに扱われると、悲しい気持ちになるものです。今回は筆者自身の悲しかったエピソードをご紹介します。
画像: うちの観葉植物を見て「素敵! 私にもちょうだい♡」友人に株分けして贈るも →『悲しい結末』に

友人が訪問してきた日

この日は、かねてからの友人・A子が我が家へ遊びに来る予定でした。
A子とは外で会うことが多かったため、我が家に来るのは初めて。

実は私、観葉植物を育てるのが趣味。少しずつ買いそろえ、成長して伸びたり増えたりしたものを新たに植え替えています。そのため、我が家はあちこちに観葉植物が置いてある状態です。

我が家にやって来たA子は「素敵! 私も植物を育ててみたくなっちゃった」と、私の観葉植物たちを褒めちぎってくれました!

日々愛情を注いで育てている自慢の観葉植物を褒められ嬉しくなった私は、つい「よく育つ子はどんどん成長したり、増えたりして楽しいよ」と熱弁してしまいました。

「分けてほしい!」

私が成長したり増えたりすると話したためか、A子は「増えたのちょうだいよ! 私も育ててみる」とおねだりしてきたのです。

簡単に『ちょうだい』と言われても、どの植物にも愛着があります。

少し悩んだのですが、せっかく私の話に興味を持って『欲しい』と言ってくれているA子。
私は決心し、比較的育てやすいと言われている『サンスベリア』を株分けしたものをプレゼントすることにしました。

価値観が合わない

それから1か月後。
再度、A子が我が家へ遊びに来ることに。

A子は我が家の植物を観て、思い出したかのように「こないだのやつ、すぐ枯れたよ~! 全然育てやすくないじゃん。今度はもっと簡単なやつ、ちょうだい」と言い放ったのです。

私がA子にプレゼントしたのは、長い年月をかけて出てきた新しい芽を植え替え、じっくり時間をかけて大きくした、愛着のあるサンスベリア。
『大切に育ててもらえますように』と願いを込めて託したものです。

枯らしてしまったことは仕方がありません。

ただ、あまりにもアッサリした報告と、平気で別のものを欲しいと言うA子の心境は理解できませんでした。
植物に対する価値観が合わないと思い、その場では「いまはあげられるものがないかな」とやんわり断ったのですが、その後も度々ねだられるので困っています……。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。

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