小さいうちはいつも親の目の届くところにいた子どもも、小学生になると習い事や友達と遊びに出かけるようになったりと、行動範囲が広がりますよね。そうは言ってもまだ子どもですから、注意が必要な場所には親が一緒に行く方が安心です。今回は子どもと同伴してほしいと旦那さんに頼んだところ、旦那さんのとった行動に驚いた経験のある筆者の知人、Yさんのお話です。
画像: 「どうして1人で行かせたの!!」夫に「息子を病院に」と頼んだ結果 → 夫の『言い分』にモヤッ

旦那さんの休日に……

当時Yさんは小学生の息子と旦那さんの3人暮らし。

ある日Yさんは急用があったため、休日だったはずが職場に出勤することになってしまいました。

「耳鼻科の予約してるのに、どうしよう……」
その日は小学3年生の息子が定期的に通っている耳鼻科の予約が入っていましたが、職場で用事を済ませてからだと、どんなに急いでも予約の時間に間に合いそうにありません。

そこでYさんはたまたま休みを取っていた旦那さんに、小学校3年生の息子を耳鼻科に連れて行ってくれるように頼んだのでした。

「はーい、わかったよ」
旦那さんがそう言ってくれたので、Yさんは安心して出勤することができました。

「今日耳鼻科どうだった? 次の予約はいつ?」
帰宅後Yさんが旦那さんに聞いたところ、旦那さんの口から出たのはまさかの返答でした。

ひとりで行かせたくなかった理由とは

「え? ひとりで行かせたから知らないよ。息子に聞いて」
その言葉にYさんはビックリ。
「どうしてひとりで行かせたの? 連れてってってお願いしたじゃない」
「もう小学生なんだから、病院くらいひとりで行けるだろ。実際今日ちゃんと行けたみたいだしさ」
「そんな……」
Yさんが息子に聞いてみると、無事に耳鼻科にたどり着き、診察は受けられた様子。しかし次回の予約はとっておらず、お金を払ってそのまま帰ってきたとのことです。

「予約もそうだけど、治り具合も聞いてほしかったのよ。あとあの周辺は結構危ないし」
耳鼻科がある駅前は車通りが多く、子どもがひとりで渡るには危険な場所もあるため、一緒に行ってあげてほしかったと旦那さんに言いました。
「休みの日はゆっくりしたかったんだ。無事に帰ってきたんだからいいだろ」
連日の仕事の疲れが溜まっていたのかもしれませんが、Yさんは平気な顔でそう言った旦那さんにモヤモヤした気持ちがぬぐえませんでした。

「今日ちょっと、一緒に行ってほしい場所があるんだけど」
Yさんは旦那さんとの休みが合った日に、そう言って旦那さんを連れ出しました。
「ここって耳鼻科の近くだよな? まだ怒ってるのかよ」
「そうよ、ほら見て」
Yさんは旦那さんに、耳鼻科のある駅前周辺の車通りの多さを見せました。その場所は事故が多発している地域で、注意を促す看板がいくつも立てられています。

「あ、危ない!」
旦那さんは車の途切れない道を横断しようとする歩行者を見て思わず声を上げました。
「ね、危ないでしょ」
「こんなに危ないとは全然知らなかったよ」
いつも車通勤で駅前にはあまり行くことのなかった旦那さんは、あらためて車通りの多さを目の当たりにし、まだ小学生の息子をひとりで行かせたことを反省したそうです。

子どもの行動範囲が広がるにつれ、親としてどこまで見守るべきか悩むことも多いのではないでしょうか。この記事を通じて、それぞれの家庭に合った見守り方を考えるきっかけになれば幸いです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

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