返事もなく、目も合わせてくれない息子に『育て方を間違えたのかも』とずいぶん悩んだ女性。
そんなとき、実家の母からかけられた“ある言葉”がその後の息子との関わり方を変えるきっかけに──。
今回は筆者の友人から聞いた、親子のエピソードをご紹介します。
画像: 「育て方、間違えてしまったのかも」反抗期の息子に悩む私。母はまさかの大笑い! その後の言葉に「納得」

反抗期の息子

中学2年の息子について、まったく笑わないどころか、話すことすら避けられてしまい、困っていた時期がありました。

「おかえり~」
と声をかけても、返事はなく、部屋に直行。

私が送ったLINEすら既読にならないこともざらにありました。

夕飯の献立を聞いても、
「なんでもいい」
を繰り返すだけ。

反抗期だと分かってはいるけれど、何度も心が折れそうになりました……。

母に相談

ある日、私は夕飯を並べながら、ついにある考えが頭をよぎってしまいました。

『育て方、間違えてしまったのかも』

その後も勇気を出して話しかけ続けてみたのですが、食卓に座る息子はスマホを見たまま。

まるで壁に話しかけているみたいで、とても虚しくなってしまいました……。

『誰かに相談したい』と思い、その夜、実家の母に電話をかけてみたのです。

「私、うまくやれてないかも」
と言うと、なんと母は電話越しに大声で笑うではありませんか!

でも、その後に続けた言葉を聞いて納得できました。

成長の証

「あなたもひどかったわよ~」
「高校のときなんて毎日無言だったし、目も合わせてくれなかった」

そんな記憶などすっかり抜けていた私はとても驚きましたが、それが伝わったのか母は続けてこう言いました。

「親なんて、みんな不安よ」
「でもね、子どもってちゃんと見ているし、ちゃんと戻ってくるから」

その言葉に、気づけば涙が頬を伝っていた私。

『自分が母にしていたことを、そっくり息子から返されているだけかもしれない』『これは成長の証なのかも』と思えたのです。

見守る姿勢

息子の反抗期が終わるには、まだ時間はかかると思います。

けれど、言葉にしないだけで、息子もきっと葛藤していると気づいた私。

そう思うと、イライラするよりも“見守ろう”という気持ちになれました。

「今日の唐揚げ、おいしかったよ」

それから数日後、息子がふと、そう言ってくれました。

その一言で、私はとっても救われた気持ちになったのです。

『大丈夫、きっとちゃんと届いている』とホッとした出来事でした。

【体験者:30代・女性パート主婦、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にFTNでヒアリングと執筆を行う。

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