筆者の話です。
本好きの私に代わって、夫がよく書店で本を買ってきてくれていました。
ところが後日、思わぬ出来事が起きて──
画像: 本好きの私、夫におつかいを頼んでいたら → ある日起きた【想定外の出来事】に「夫よ、申し訳ない」

夫にお願いしていた買い物

私は昔から本や漫画が大好きです。
特に女性向け漫画やBL作品などをよく読み、夫に職場近くの大型書店で買ってきてもらうことがありました。

新刊が出るたびに「ついでにお願いね」と頼むのが習慣になり、紙袋を受け取る瞬間は小さな楽しみのひとつ。
私にとっては何気ない日常のやり取りでも、夫にしてみれば少し恥ずかしいジャンルをレジに持っていく勇気が必要だったはずです。
それでも嫌な顔ひとつせず、当たり前のように引き受けてくれていた姿に感謝していました。

夫の頼もしい一言

ある日「そんなジャンルを買うの、恥ずかしくない?」と夫に尋ねたことがありました。
すると夫は「自分のものだと思わなければ気にならないよ」とあっさり。
まるで当然のことのように言う姿に、思わずクスッと笑ってしまったほどです。
深く考えない姿勢に救われ、私は胸をなでおろしました。

それからも気兼ねなくお願いでき、大助かりしていたのです。
夫の前向きな言葉に、私の中で「この人になら任せられる」という安心感が強まっていきました。

想定外の出来事

ところが後日、思わぬ事態が起こりました。
夫が書店で本を購入していたとき、偶然にも職場の同僚女性とばったり遭遇したのです。
しかも手にしていたのは、私が頼んでいた女性向け漫画の山。

レジに並ぶ姿を想像するだけで私まで赤面しそうなのに、同僚には二度見されたうえ、不審者のような視線を向けられてしまったと聞き、私は思わず絶句しました。
申し訳なさでいっぱいになりながら「ごめんね」と謝ったのです。

夫への感謝と気づき

「大丈夫だよ」と笑ってくれた夫の懐の深さに感謝しつつ、胸の奥では申し訳なさが広がりました。普通なら怒ったり恥ずかしがったりしてもおかしくない場面で、夫はあくまで落ち着いたまま受け止めてくれたのです。
その姿に、私は改めて彼の頼もしさを実感しました。

それ以来、お願いする本のジャンルには少し気をつけようと決めたのです。
夫のさりげない支えに甘えすぎず、お互いに心地よい距離感を大事にしていきたいと思った出来事です。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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