友人Aの話です。
新婚当初、夫の一言で『朝ホットケーキ』を封印したA。
けれど数年後、娘のおかげで思わぬ形でその封印が解け、夫から聞けた「ごめん」に胸が温かくなりました。
画像: 夫の「ホットケーキは朝食じゃない! おやつだろ!」に衝撃 → 数年後、娘にリクエストされた私は

新婚当初の朝食事件

結婚してすぐ、義両親と完全同居の生活が始まりました。
共働きだったので、平日は義母が食事を準備してくれ、みんなで食事をとります。
しかし、休日はゆっくりしたいだろうからと、別々に食事をとることもあり、2階の小さなキッチンで、夫婦2人分の食事を作ることも。

ある朝、私はホットケーキを焼きました。
焼き立ての甘い香りに、なんだか新婚らしい幸せを感じていたのです。

夫の予想外の反応

ところが食卓についた夫が一言。
「ホットケーキは朝食じゃない! おやつだろ!」
と怒ったのです。
夫は一口も口にすることなく、結局、実家の方に行ってしまい、私はしょんぼり後片づけをしたのです。
確かに、義母が作る朝食は和食のちゃんとしたもので、それをずっと食べてきた夫にとって、ホットケーキは朝食ではなかったのかもしれません。

翌月曜日、気になって同僚にも聞いてみました。
「うちは朝食に普通に出すよ」と言われて少し安心したものの、夫の言葉は胸に残ったまま。
『朝ホットケーキ』を作ろうという気持ちは、すっかりしぼんでしまったのです。

封印された『朝ホットケーキ』

その出来事以来、私は『朝ホットケーキ』を作るのをやめました。
新婚当初で強く言えなかったこともあり、自然と封印することにしたのです。

数年がたち、子どもも生まれて生活は落ち着いたものの、あの一件は小さな引っかかりのまま残っていました。
そんなある日、娘と朝ファストフードに行ったときのこと。
娘が迷わずホットケーキを注文し、おいしそうにほおばったのです。

娘のおかげで聞けた「ごめん」

「家でも作って」とせがむ娘を横目に、夫は気まずそうに視線を泳がせました。
私はあえて「朝食にホットケーキっておいしいし、幸せだよね!」と明るく言ってみたのです。
するとようやく夫が「あの時はごめん」と口にしてくれました。
娘のおかげで長いあいだのわだかまりがほどけ、心がふっと軽くなった出来事です。

【体験者:50代・女性会社員、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.