「推し」がいることは日々の励みになりますが、その相手が家族に隠したい存在であれば、やがて暮らしに影を落とすこともあるようです。健やかに楽しめる関係性であってこその推し活ですよね。今回は、筆者の知人から聞いた実話をご紹介します。
画像: 「推し活にお金がかかるので」息子への金の無心を繰り返す嫁。ある日、嫁の【本当の推し】を知り絶句

推し活の影

息子の妻であるA子さんは、「推し活」に夢中な、今どきの明るい女性でした。

最初は家族で微笑ましく見守っていたのですが、次第にA子さんの推し活はエスカレートし始め、「限定グッズが欲しい」「遠征費用が足りない」と、息子にお金の無心を繰り返すように……。

度重なる金銭の要求に、さすがに息子も困惑している様子。
私も、口出しこそしないものの、心配が募り始めました。

ただの趣味だったはずの推し活が、家庭に影を落とし始めていたのです。

心に芽生えた小さな疑念

そんなある日、A子さんがリビングに置き忘れたスマートフォンに、LINEの通知が届くのを偶然見てしまいました。

画面に表示されたのは「今月はいつ来れる?」というメッセージと、彼女が推しているらしいアイドルのアイコン。

一瞬、「えっ?」と思いましたが、「きっとファン同士のやり取りだろう」と自分に言い聞かせました。

しかし、一度抱いた疑念はなかなか晴れず、モヤモヤとした気持ちが残り……。
不安はじわじわと広がっていきました。

衝撃の真実を目撃

それから数週間後、高校の同窓会で久しぶりに都心へ出かけた時のこと。
駅前の雑踏の中、私はA子さんが男性と腕を組んで歩いているのを目撃しました。

その男性は髪も服装も派手で、明らかにホスト。
2人が親密そうに笑い合っているのを見て、全身から血が引くのを感じました。

さらに、耳に飛び込んできた「今月は売上やばかったから、A子ちゃんが来てくれて助かったよ」という言葉。

A子さんの「推し」は、アイドルではなくホストだったのだ……その事実に、私は言葉を失いました。

崩れかけた家族の絆

悩んだ末、私は息子に全てを話すことに。
息子は絶句し、帰宅したA子さんを問い詰めました。

そして、言い逃れできずA子さんが涙ながらに事実を認めた瞬間。
聞いたこともないような低い声で「今すぐホスト通いをやめないと離婚する」と言い放ったのです。

いつもは穏やかで優しい夫が見せた本気の怒りに、A子さんは泣き崩れました。

この出来事を機に、A子さんは心から反省し、2度とホストには貢がないと約束。

こうして、かろうじて保たれた家族の絆ですが、いつかまたA子さんが「推し」を見つけてしまうのではないかと、私は内心不安で仕方ありません。

もちろんホストが悪いわけではありませんが、何事もほどほどに、がいいのかもしれませんね。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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