家にいつも誰かが出入りする環境で育った農家の友人。子どものころは当たり前だったその光景が、中学に上がると嫌でたまらなくなって……。友人が、貴重な体験談を語ってくれました。
画像: 反抗期の私「知らない人が家にいるのが嫌!」祖母の死後に知った『予想外の真実』に思わず涙

いつも人でにぎわっている土間

私は農家の娘として育ちました。

家には広い土間があり、そこはいつも人でにぎわっていました。

祖母が話し相手になり、農作業を手伝ってくれる近所の人や、農協の人、父の仕事関係の人が、ひっきりなしに立ち寄ってはお茶を飲んでいくのです。

中学生になり、来客が苦痛に

朝、学校へ行く前にすでに誰かがいて、帰宅するとまた別の人がいる。そんな日常が当たり前でした。

幼いころは「そういうもんだ」と思っていましたが、中学生になるとそれが嫌で仕方なくなりました。

友達に話すと、「なにそれ! 知らない人が家にいるなんて変!」と驚かれ、ますます恥ずかしくなったのです。

祖母のお茶出しに苛立ち

挨拶も面倒、顔を合わせるのも嫌。

何より祖母がいつもお茶を入れて対応しているのを見て、「どうして毎回そんなことをするの?」と苛立ちさえ覚えました。

ある日、思わず祖母にぶつけました。

「いつも人がいるの嫌だ! お茶なんて出さなくていいよ!」

祖母は笑って、「でも、みんな話す相手が欲しいんだよ。みんな寄ってくれるのはありがたいことなんだよ」と言いました。

そのときの私は、微塵も理解出来ませんでした。

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