伯母が老人ホームに入居したとき、正直「寂しい生活になるのでは」と心配していました。しかし、伯母から聞こえてきたのは意外にも明るい日常。その楽しそうな様子に“老人ホーム=寂しい場所”というイメージがすっかり変わりました。筆者の伯母のエピソードです。
画像: “老人ホーム=寂しい場所”はもう古い!?「あんなに笑ったのは初めて」伯母が語った『意外な魅力』

骨折がきっかけの新生活

私の伯母は独身で、一人暮らしをしていました。
70代になったある日、不運にも足を骨折してしまったのです。

伯母はエレベーターのないマンションの2階に住んでおり、松葉杖での階段の上り下りは大変でした。
買い物や掃除といった日常の家事も難しくなり、やむなく老人ホームへの入居を決断。
私もその知らせを聞き、伯母の暮らしがこれからどうなるのか不安でいっぱいでした。

老人ホームでの驚きの喜び

ところが、伯母の新しい生活は意外な展開を見せました。
「ご飯を作らなくていいのよ。掃除もしてもらえるし、本当に楽!」

伯母の第一声がこれでした。自分でこなしていた家事がなくなり、体の負担が軽くなったことに心から喜んでいる様子。

尻文字ゲームで大笑い

「この前ね、罰ゲームで尻文字をやったの! もう、あんなに笑い転げたのは初めてよ!」
その声は本当に楽しそうで、弾んでいました。

一人暮らしが長かった伯母は、一日中誰とも話さない日も多かったと言います。
しかし老人ホームに入ってから新しい仲間と出会い、体操や工作、ゲームなど、新しい体験を楽しんでいたのです。

老人ホームと聞くと“静かで退屈な場所”というイメージを抱いていた私。
そんな印象はすっかり覆されていました。

老人ホームは新しい居場所

伯母の様子を見て思いました。
老人ホームは「寂しい最終地点」ではなく、「安心と楽しみを得られる新しい居場所」にもなるのだということ。

年齢を重ねても、人は新しい生活に適応し、そこで喜びを見つける力を持っています。
私自身も将来を考えたとき、「老人ホーム」という選択肢を怖がる必要はないのだと感じました。
むしろ人とつながり、笑いながら過ごせる場所になり得るのだと伯母が教えてくれたことは、私にとって老後への希望となりました。

【体験者:50代・筆者 回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。

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