友人Aの体験談です。
Aの姪は料理があまり得意ではなく、何かと心配の種でした。
結婚した姪のところへ、料理の手伝いに行ったときのこと。「ネギある?」と聞くと、庭を指差して教えてくれたのは──。
画像: 「食べさせられるワケないでしょ!」料理初心者と一緒に台所に立つも →『危ない食材』にヒヤリ

お節介をためらう姑の気持ち

姪は結婚するまで、家事は親任せ。
料理も苦手で、台所に立つといつも不安そうでした。
結婚を機に仕事も辞めたため、慣れない家事に翻弄される毎日を送っていたようです。
それでも頑張ろうとしている姿に口を出すのはためらわれます。私は「お節介にならないように」と気を遣い、なるべく近づかないようにしていました。

ところが、周りから聞こえてくる噂話に、心配は募る一方……。
ついに私は、姪の家で一緒に夕食を作ることにしたのです。

一緒に台所に立って気づいたこと

食材を持ち込んで始めた、にわか料理教室。
切り方から、調味料の加減まで姪に細かく伝えていきました。

姪もノートに書き込みをして真剣な様子で取り組んでおり、うれしい気持ちに。
そして、料理も完成。
仕上げに彩りを添えようと「ネギある?」と聞くと「買い置きはないけど、庭にあるよ」とのことでした。

節約のため家庭菜園でも始めたのかしらと、私は少し期待しながら庭へ。
ところが姪が指差した先には、見慣れた細長い葉があったのです。

ネギと間違えた“危険な葉”

「これはネギじゃない!」と思わず声が出ました。
姪が指差していたのは、なんと水仙の葉。
見た目はよく似ているけれど、食べれば中毒を起こす危険がある植物です。

「これは絶対に食べてはダメ! 中毒を起こす危険があるのよ!」と慌てて説明し、そのまま一緒にスーパーへ買いに走りました。
思わず背筋が冷たくなるほど、ヒヤリとした瞬間でした。

大切なことは伝える勇気

「余計な口出しをして嫌がられるのは避けたい」──そう思っていたけれど、命や健康に関わることは別。
きちんと伝えるのも大人の役割だと痛感しました。

身近な人だからこそ、見過ごさずに声をかけていきたい。
お節介にはなりたくないと思っていたけれど、大切なことはちゃんと教えていかなければ。
そう心に刻んだ出来事です。

【体験者:50代女性・主婦、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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