筆者の話です。
親に『お見合い強制』をされ続けた私。
断ってもセッティングされ、半ば決まりごとのように繰り返されました。
弟には同じような話が来ても「嫌がっているから」と断っていたのに──。
親の『対応の差』は、今も心に影を落としています。
画像: 娘の私は『お見合い強制』弟は『自由』同じ子どもなのに──親の【対応の差】に「モヤモヤが消えない」

お見合いは強制イベント

「そろそろ良い人見つけなきゃね」
21歳頃から、母の知り合いからお見合い話を持ち込まれるようになりました。
私の意思とは関係なく、成人式のスナップ写真が何枚もプリントされ、あちこちに配られていたのです。
釣書を何通も書かされ、話がどんどん進み、気づけば「次の週末に会うこと」まで決められている。

「そんなの無理」と口では断っても「会うだけ会ってみなさい」と背中を押され、結局は会わざるを得ない。
お見合いは、私にとって「逃げられないイベント」になっていきました。

置き去りにされた気持ち

形式ばった席に座りながら「なんで私だけこんな思いをしなきゃいけないの」と心の中で何度もつぶやきました。
話も弾まず、口元に貼りつくのはぎこちない笑顔だけ。
相手に落ち度はないと分かっていても、押し付けられるたびに「私の気持ちは置き去りなんだ」と感じていました。

最終的には恋愛結婚を選びましたが「あのとき親に振り回された」という記憶は消えません。

弟には自由、私には強制

一方で、弟にも縁談の話が持ち込まれていました。
そのとき親は、まず弟の意思を確認し、弟が「興味ない」と答えると「本人が嫌がっているから」ときっぱり断ったのです。

「え? 弟は自由にさせてもらえるの?」
私には押し付けてきたのに、弟には尊重の姿勢。
その『対応の差』は、胸に鋭い違和感を残しました。

今も残る違和感

同じ『子ども』なのに、なぜ私だけ押し付けられたのか。
お見合いを勧められるたびに、早く出て行けと言われているような気がして……
あの頃のモヤモヤは、大人になった今も完全には消えていません。

親世代の価値観と、子ども自身の気持ち。
どちらも無視できないからこそ、あの経験が今も私の心に問いを残し続けているのです。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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